英国車のような、トランスミッション別体型のOHVヘッドのビッグエンジンを作らせたら右に出る者がないと言われたメーカー、メグロ。彼らが作った500cc 2気筒のメグロK2をベースに、カワサキがボアアップしてリリースしたのがKAWASAKI W1スペシャルでした。
熟成度では当時の英国車には及ばなかったものの、日本国内ではビッグマシンの象徴として受け入れられたのでした。

二代目W1スペシャル W1S-A

そのW1スペシャルは徐々に熟成されていき、やがてW1S-Aを生みました。
もともとメグロ時代の設計では、右足シフト(踏み込み式)・左足ブレーキでしたが、北米の規制で、すべてのモーターサイクルは「左足シフト・右足ブレーキ」であることが義務付けられたことから、1971年に発表されたW1SA以降は現在の左足シフト・右足ブレーキに変更されました。

画像: 空冷4ストロークOHV 2バルブ並列2気筒・624cc 53PS/7000rpm 5.7kg-m/500rpm 取材協力:青木タカオ氏 (©モーターマガジン社)

空冷4ストロークOHV 2バルブ並列2気筒・624cc 53PS/7000rpm 5.7kg-m/500rpm
取材協力:青木タカオ氏 (©モーターマガジン社)

乗り味そのものは、ストレートでもコーナーでも最終型の650RS W3まで一貫してソリッド。
激しく攻め込むと、フレームも前後サスも大きくしなって悲鳴をあげたXS650系(TX650でかなり改善されるが)とは、かなり感触の異なるものだった。また「W1サウンド」と呼ばれて、今ももてはやされる排気音は、停車中でこそ真価(?)を発揮する。走行中は爆発音は置き去りにされてライダーの耳にダイレクトには入らず、タイミングチェーンのヒュ〜ン、ヒュ〜ンという音だけがまとわりつく、といったもの。(RIDE 16)

カワサキといえば、マッハやZ1/Z2や忍者GPZ900Rなどの名前がすぐにあがりますが、このW1S-Aもまた、多くのカワサキファンの記憶に残り、多くの小説や映画などで活躍する名車です。

こんな相棒となら、ゆったりと東北あたりを旅してみたい。
せせこましく生きるトーマスにこそ、必要な一台かもです!

欲しい。欲しいですね!

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.