堅実さだけでなく、最新技術を結集する総合ブランド (オートバイ@モーターマガジン社)
BMWのルーツは、1916年にドイツにあった2つの企業が合併して、バイエルン州に設立されたバイエリッシェ・フルークツォイク・ヴェ ルケ(バイエルン航空機工業)=BFWで、このBFWが翌1917年にバイエリッシェ・モトー レン・ヴェルケ(バイエルン発動機工業)に改称。 略してBMWという社名となったわけだ。このBMW、当初航空機用エンジンを開発・生産していた。BMWのエンブレムが回転するプロペ ラをモチーフにしているのはその名残りだが、1918年に第一次世界大戦がドイツの敗北したことで大きく路線転換を迫られる。ドイツでの航空機開発が制限されてしまったからだ。
航空機のエンジンの開発・生産がスタートのBMW。エンブレムのモチーフが回転するプロペラという事にも納得!その歴史が現在の車やバイクの技術に生かされてるから、トップメーカーの1つとして新しいモデルを作り出し続けているんですね。
それにしても、海外のバイクメーカーの大半が戦争の影響を受けていることにビックリ。そして、しれでも負けずに現在まで存在している事に感動を覚えます。
そしてBMWは、オートバイ用エンジン開発に進む。最初はエンジン単体を開発し、オートバイ専業メーカーに供給していた。
航空機のエンジンメーカーからオートバイのエンジンメーカーへ。オートバイのエンジンメーカーからオートバイメーカーへ。BMWという会社の現状維持では飽き足らない向上心が本当にカッコイイ。
その後も飽くなき技術開発は続き、航空機エンジンに使われていたスーパーチャージャーをオートバイにも搭載。そのスーパーチャージドマシンは主に最高速度記録へ挑戦、1936年に272 km /hという驚異的な記録をマーク。さらにスー パーチャージャー付500cc DOHCフラットツインを積んだレーサー「コンプレッサー」も開発、S・マイヤーの手で1939年のマン島 TTを制覇するなど大活躍。1935年にはテレスコピックフォークを採用した「R12」をデビューさせるなど、快適さと安定性の高いハンドリングをもたらす車体やサスペンション分野 まで、あらゆる面でBMWは世界の最先端だった。
航空機のエンジンメーカーだからこそできる発明・技術をオートバイに搭載し、オートバイを現在のポジションにまで引き上げたメーカーと言っても過言では無い。そんなBMWも第2次世界大戦の影響で苦しい時代を迎え、経営の危機に直面する。
そしてBMWは大きな決断をする。今後世界的に大きな可能性のある4輪車部門を事業の中心に据えたのだ。そしてオートバイに関しては、大排気量・高級路線のプレミアムなブランドとして生き残りを図ったのだ。
BMWの大きな決断。今までメインに作っていたものを変えるという大きな決断を、時代の流れに合わせたタイミングでやってきたおかげで、現在もオートバイメーカーとしてBMWが存在し続けているのではないでしょうか?
何度もピンチをチャンスに変えてきたBMW。これからどんな時代が来ても、どんな形でも、バイクを作る事を続けて欲しい。誰もが心からそう願う人気メーカーの1つです。