歴史の中に消えた幻の車「ファントム コルセア」
私はどうも、アールデコ調の流線型の車に惹かれてしまうようです。こちらは、1938年に造られた「Phantom Corsair(ファントム コルセア)」です。車高が低く、滑らかなデザインの黒い車体はとても美しいです。
こちらの車を造ったのは、Rust Heinz氏。Heinzと言えば聞き覚えがあると思いますが、あのトマトケチャップで有名な「ハインツ社」一族の御曹司だそうです。
ドアノブすらない流線型のボディ
魅力なのは、やはりそのデザイン。空気抵抗を減らすための究極的に流線型のボディで、ドアノブすら付いていません。ドアの開閉は電池ボタン式であったというから驚きです。車内は意外に広く、定員は6名だそうです。大きめのサイズにも関わらず、最高速度は約185km/hを記録しています。
翌年の1939年には、1万2500ドルで販売される予定だったそうですが、デザイナーのHeinz氏が急逝してしまったことにより大量生産には至りませんでした。そもそも、製造コストに2万ドルかかっていたそうなので、そんな事件がなくても生産できていたかどうかは分かりませんが。
現在は、ネバダ州のリノにある国立自動車博物館に展示されているそうです。走行している映像も是非ご覧ください。
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