英国を代表するメディア、MCNからの速報です。スーパーストックTTで、イアン・ハッチンソン(PBMカワサキ)がスーパースポーツTT1に続き今年のTTウィーク2勝目をマークしました。

"ハッチー"の快進撃はどこまで続くか?

画像: カワサキZX-10Rを駆るイアン・ハッチンソン。先週の予選からの好調を維持しています。 www.motorcyclenews.com

カワサキZX-10Rを駆るイアン・ハッチンソン。先週の予選からの好調を維持しています。

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このスーパーストックTTでハッチンソンの敵となったのは、BMW S1000RRを駆るマイケル・ダンロップでした。M.ダンロップはレース序盤はリーダーとして先行しましたが、日曜のスーパーバイクTTで喫したクラッシュの怪我の影響か、周回を重ねるうちにペースダウン。結果、約17秒の差をつけてハッチンソンが129.197mph(約207.922km/h)の記録で勝利しました。

3位以下の"シングルフィニッシュ"は、リー・ジョンソン(BMW)が入り、以下ジェームス・ヒリアー(カワサキ)、ピーター・ヒックマン(BMW)、デビッド・ジョンソン(BMW)、ガイ・マーチン(BMW)、ジョン・マグギネス(ホンダ)、ブルース・アンスティ(ホンダ)の順でゴール。

画像: ハッチンソンの好調ぶりはホンモノです。ハットトリック(TTレースウィークで3勝)はなるか? 注目しましょう。 media.crash.net

ハッチンソンの好調ぶりはホンモノです。ハットトリック(TTレースウィークで3勝)はなるか? 注目しましょう。

media.crash.net

最終レースのセニアクラスでもハッチンソンの勢いは続くのか? 要チェックですね! なおスーパースポーツTT1でのハッチンソンの活躍は、以下の記事をご参照ください。

画像: ハッチンソン、華麗なる復活劇でスーパースポーツTTに勝利! - LAWRENCE(ロレンス) - モーターサイクルやスポーツカー、ラグジュアリーなハイファッションをクロスオーバーさせ、新しいライフスタイルを提案します。

ハッチンソン、華麗なる復活劇でスーパースポーツTTに勝利! - LAWRENCE(ロレンス) - モーターサイクルやスポーツカー、ラグジュアリーなハイファッションをクロスオーバーさせ、新しいライフスタイルを提案します。

各クラスの決勝レースが始まり、連日熱戦が繰り広げられるマン島TTですが、最新情報としてスーパースポーツTT1のリザルトが各メディアで報じられています。ヤマハ、ホンダ、トライアンフ、カワサキ、MVアグスタの各社のマシンがひしめく激戦区のスーパースポーツTT1を制したのは、先日のスーパーバイクTTで2位入賞したイアン・ハッチンソン(ヤマハYZF-R6/チーム・トラクション・コントロール)でした。
2010年の栄光と悲運からの、"グレートカムバック"
スタートゲートに待機する、イアン・ハッチンソンとヤマハYZF-R6。このレースの冠スポンサーは、モンスターエナジーでした。
media.crash.net
2010年のTTウィークで、5勝をマークという前人未到の記録を残したハッチンソンですが、その後に出場したシルバーストーンでのレースにて、キャリアを途絶えさせるほどの足の大怪我を負いました。栄光と悲劇が混在した2010年から約5年を経て、TTのポディウムの中心に帰ってきた彼は、紛れもない英雄と言えるでしょう。
中央は優勝のハッチンソン。左は2位のブルース・アンスティ(ホンダ)、右は3位のゲーリー・ジョンソン(ヤマハ)。
news.bbcimg.co.uk
先日のスーパーバイクTT決勝同様、このスーパースポーツTT1もハッチンソンと、ニュージーランドの"髭面の最速男"、ブルース・アンスティ(ホンダ)の一騎打ちの様相でレースが展開されました。スーパーバイクTTではアンスティに凱歌が上がりましたが、その雪辱を晴らす形で今回は7.7秒差の接戦をハッチンソンが制しています。
チーム・トラクション・コントロールのヤマハYZF-R6で勝利へ爆走するハッチンソン。
www.iomtt.com
ちなみにハッチンソンが属した「チーム・トラクション・コントロール」は、英国を代表するテクノ・エレクトロ系バンドのひとつ、「ザ・プロディジー」のフロントマンのキース・フリントがオーナーです。キースのモーターサイクルへの熱い想いについては、こちらの記事をご参照ください。
あれ・・・? この人ってもしかしたら、あのバンドの人じゃね? - LAWRENCE(ロレンス) - モーターサイクルやスポーツカー、ラグジュアリーなハイファッションをクロスオーバーさせ、新しいライフスタイルを提案します。
世界最高峰の公道レース、マン島TTの話題を伝えるニュース記事をダラダラと見ていたら、なんか見覚えのあるオジサン(失礼)が・・・。有名なライダーだったかな? いや、そうではなさそうだ。何て名前の人・・・? あれ? もしかしたらこの人って、あの人じゃね?
「電撃ネットワーク」ではありません?
ライディングギアに身を包んだ、眼光鋭いこのお方こそ、キース・フリントさんです。
theprodigyfanboy.com
約20年前のキースさんと、比較的最近のキースさん。電撃ネットワークの南部さんではありません(笑)
cdn.acidcow.com
テクノ・エレクトロ系の音楽にお詳しい方ならすぐにおわかりと思いますが、この方は1992年にメジャーデビューして、世界的に大ヒットした英国のバンド、「ザ・プロディジー」のフロントマンであるキース・フリントさんなのです。1997年に発表した「ザ・ファット・オブ・ザ・ランド」は、1990年代のテクノ・エレクトロの名盤のひとつとして、広く認識されています。
じつは、キースさんは大のモーターサイクルファンで、2007年モトGPを観戦するためにイギリスからスペインまでモーターサイクルでツーリングしたり、草レースに参戦したりするほどのエンスージャスト。2013年末から自身がオーナーのレーシングチーム、 "チーム・トラクション・コントロール" の設立をプランニング。翌2014年から、英国スーパースポーツ選手権などに参戦を開始しています。
マン島TTに、大物ライダーを起用して挑む!
今年のマン島TTも、チーム・トラクション・コントロールのターゲットのひとつですが、英国の超一流メディア、 BBC によると、なんと今回はTTの歴史のなかで唯一、TTウィーク中にソロ5部門で勝利した(2010年)イアン・ハッチンソンがチームのヤマハYZF-R6をライドすることになりました。マン島TT通算8勝の名手は、R6でふたつのレースを走ることになるそうです。
2010年、ハットトリック(1回のマン島TTウィークで3勝)を超える5勝を記録したイアン・ハッチンソン。
www.bikeracing.it
さて、どのような結果になるか、乞うご期待ですね。ちなみにザ・プロディジーは今年久々の新譜、「The Day Is My Enemy 」を発表しました。こちらはその収録曲の「WILD FRONTIER」のPVです。人形アニメーションでモーターサイクルが走り回るシーンがありますが、これもキースさんのアイデアなのでしょうかね? (人形ですけど、残酷表現がありますので、視聴にはご注意を)。
The Prodigy - Wild Frontier (Official Video)
youtu.be
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そのほかのリザルトを紹介しましょう。4位リー・ジョンソンと5位ガイ・マーチン(ともにトライアンフ)。ガイ・マーチンはピットの速度違反で30秒ペナルティを課されたのが痛かったですね。6位はスーパーバイクTTで3位入賞のジェームス・ヒリアー(カワサキ)。現役TT最多勝の記録更新にのぞむジョン・マクギネス(ホンダ)は、7位にとどまりました。
ハッチンソンとアンスティの好調が明らかになった今、最終日のプレミアクラス、セニアTTでのハイレベルなふたりの戦いがますます楽しみになりました。はたまた、このふたりにストップをかける新しいヒーローは登場するのでしょうか? 楽しみです!

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