TTエリートの証
1989年のTTでは、英国のスティーブ・ヒスロップがTT史上3人目のハットトリック達成者となり、新しいスターの誕生にマン島は大いにわきました。彼の前にハットトリックを達成したのはTT最多勝の英雄、ジョイ・ダンロップで、1985年と1988年に2度も達成しています。さらにジョイ・ダンロップは全盛期を過ぎて久しい2000年にもハットトリックを記録し、彼の限界説を唱える者たちの度肝を抜きました。
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その他のハットトリック達成者は、デビッド・ジェフリーズ、ジョン・マクギネス、イアン・ハッチンソン、マイケル・ダンロップと・・・2000年以降の時代に集中しています。
1980年代まではわずか3人だったクラブ員が2000年以降に増加するようになったのは、4ストローク車が参加車両の主体となり、同じベース車両で複数のクラスに参戦が可能となったこと、そして公道レースのスペシャリストが首位争いの中心になったこと・・・などの傾向が大きく影響しているのでしょう。
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なお、TTが世界ロードレースGPの1戦だった1976年までの時代では、ハットトリック達成者は1961年のマイク・ヘイルウッドが唯一無二でした。彼はプライベーターの立場でホンダに乗り125ccと250ccで、そして500ccはノートンに乗り勝利しています。このときの500ccのレースタイムは、単気筒車ではTT初となるオーバー・ザ・トン=平均時速100マイル超えという記録のオマケつきでした。さらに彼はAJS 7Rボーイレーサーで350ccクラスにもエントリーしていたのですが、メカニカルトラブルでもう1つの勝利をプラスすることはかないませんでした。
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