画像1: MotoGPマシンってやっぱ軽いんですね〜ってお話

●【青木ノブアツ】BROG Nobu Aoki Racing Blogより


2011年より経営環境の悪化を理由にMotoGP参戦を退いてしまったSUZUKIが今年MotoGPに戻ってくる。WGP時代から世界グランプリを賑わせていたTEAM SUZUKIはMotoGPの時代が来てから、正直言ってかつてRGBで世界を席巻した勢いを感じることはなかった。

4ストロークのMotoGPがはじまった時代

2002年にMotoGPが始まった当時、私は関わっていた仕事の関係でWGPからMotoGPに移行するグランプリのパドックとピットを、まぁ、言って見れば自由に行き来していたのです。それまで500ccの2ストロークマシンオンリーだったWGPに990ccの4ストロークマシンがしだいにロードレース世界グランプリを圧倒するようになり、2006年までに各チームがいっきに4ストロークマシンに移行することになる。

大音響を吐き出すだけだった当時のMotoGPマシン

2ストロークマシンで闘ってきたTEAM SUZUKIが、この時代の変化に戸惑い苦心しているのはピットから眺めていた私にも容易に伝わってきた。あの頃は世界最高峰のレースシーンに訪れた新しい時代の幕開けであり、長くWGPから遠ざかっていたKawasakiや新興のApliliaなどが参戦して、各チームでそれぞれユニークなレイアウトのマシンを投入していて、観てる方にとってはとっても面白いシーズンだったが、この時代を見据えて開発されたかのようなHonda RC211Vには、どのチームも歯が立たないという現実がしばらく続くことになる。ピットからこの「混乱」を眺めていた私にはホンダ以外のマシンが、その努力とは裏腹に新しく開発した4ストロークエンジンのマフラーから、無駄に大音量を吐き出しているだけではないか、というのが印象的だった。


画像2: MotoGPマシンってやっぱ軽いんですね〜ってお話

出典:http://www.j-grab.com/auction/jp/page/122297091/en/

王者ケニー・ロバーツと青木選手の闘い

青木ノブアツ選手はそんなWGPからMotoGPに移行する時代において世界を舞台に活躍した日本人選手だ。世界グランプリで数々の実績をあげ、この2ストロークから4ストロークのMotoGPに移行する時代に、伝説のライダー、ケニー・ロバーツが率いるマレーシア資本のチーム・プロトンKRからMotoGPに参戦することになる。その青木選手をプロトンKRのピットから見ていた私には、彼がMotoGPライダーというより、チームメイトであるベテランのJ・マクウィリアムズ選手をたててマシンの完成度を高めようとしている、どこか職人のような姿が印象的だった。

そんな青木選手が新生Team SUZUKIのMotoGPマシンのテストをマレーシアのセパン・サーキットで繰り返している。このブログにもあるようにMotoGPライダーは自身でマシンを押すことがないのだが、この燃料テストで初めて自分で押すことになったMotoGPマシンの軽さに驚くという青木選手に、そりゃそうだろう〜、って突っ込みを入れたくなったのだった(笑)

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