2024年半ばに2輪業界へカムバックすることを公表済みのBRP・Can-Amですが、その尖兵となる2機種の電動バイクの車名とスタイリングが公表されました。ひとつはオンロード寄りのストリートモデル「パルス」、そしてもうひとつはオフロード業界で偉業を残したCan-Amらしさを感じさせる、デュアルパーパスモデルの「オリジン」です!

2台の電動車は、非常に興味深いレイアウトを採用しています!

カナダのケベック州に本拠を置くBRPは、傘下のCam-Am(カンナム)ブランドの2輪業界へのカムバックを3月25日に発表しました。スノーモービルやPWC(パーソナルウォータークラフト)、そして近年では3輪のスパイダーなど、パワースポーツの分野で著名なBRPですが、前進のボンバルディア社の時代から1987年までの間、Can-Amブランドは北米市場をメインに2輪業界で大活躍していました。

そして8月7日・・・BRPはCan-Amの2機種の電動バイクの名称とその姿を発表しました! 残念ながらその詳細なスペックは現時点では明かされていませんが、2機種ともにまったく新しい「ロータックス E-パワー テクノロジー」を採用することで、高速道路の使用にも十分な馬力とトルクを得ているとBRPは説明しています。

ホセ・ボワジョリ(BRP社長兼CEO)
「半世紀前、Can-Amは競技トラックとトレイル市場で勝利を収めましたが、今日新たなレガシーが始まりました。CanAmオリジンとCan-Amパルスは、電動2輪車ファミリーの最初の2モデルであり、全く新しい世代にスリリングなライディング体験を提供することで、モーターサイクルの伝統を取り戻すための準備を私たちは進めています」

「パルス」は毎日の都市部の通勤を、電動技術で"ジョイライド"に変える・・・ことをうたう、電動ストリートモデルです。

can-am.brp.com

電動デュアルパーパスの「オリジン」の名は、1970年代から主にオフロードシーンで活躍したCan-Amブランドの"レガシー"へのオマージュ・・・ともいえるネーミングです。ストリートの舗装路でも不整地のトレールでも、爽快な電動車の走りを楽しめるように設計されています。

can-am.brp.com

パルスもオリジンも、ともに片持ちリアスイングアームを採用していますが、公開された写真や動画を見る限り、近代スクーターで主流の「ユニットスイング」構成になっているっぽいのが興味深いです。

ユニットスイングはバネ下重量が重くなる欠点がありますが、電動車の場合駆動部をひとつにまとめられる利点を活かして、バッテリーなどの電動車ならではのパーツ群が占めるスペースを、大きく取ることが可能になります。

なおBRPは、Can-Amブランド50周年を祝うのに間に合うよう、2023年8月に両機種の完全なスペックを公表する予定とのことです。鬼に笑われちゃいますが、来夏の訪れを楽しみに待ちましょう!

The Can-Am Legacy is Reborn with an Electric Revival

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水上パワースポーツの分野でも、電動化を進めるBRP!!

なおパルスとオリジンの発表とともに、BRPは同社のPWC(パーソナルウォータークラフト)部門「シードゥー」から「シードゥー ライズ」という全く新しい電動ハイドロフォイルボートを、2024年半ばに販売することを明らかにしています。

BRPが2024年半ばの発売を予定している「シードゥー ライズ」。水中翼船のように、船体が水面の上を浮いて走るハイドロフォイルボートを電動化したものです。

news.brp.com

NEW X teaser video (English)

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400億ドル!! 市場ともいわれるレクリエーション系パワースポーツ(スノーモービル、PWC、サイドバイサイド=ATVなど)の分野も、2050年カーボンニュートラルに向けて大きく動きだしています。歴史的に2輪業界との結びつきの強い、これらパワースポーツ系企業の電動化への動きは、2輪の電動化にも大きな影響を及ぼすかもしれませんね・・・? BRPだけでなく、他のメーカーの動向にも注視していきたいです!