YAMAHA車 三連続インプレッション。XJR1300に続く第2弾は、2015年10月に発売されたばかりのMTシリーズのライト級 MT-03。

軽い。速い。回る。

普段重い大型車(それも230キロを超える鉄の塊w)に乗っている身からすると、実に軽く扱いやすい。
それがMT-03への、第一印象だ。足つきはいいし、わずか165Kgのスリムな車体は、どんな狭いところでの取り回しも楽々。
元気のいい女子にはめちゃ似合いそうなバイクだ。

特に、今回の連続レビューでは、XJR1300からの乗り継ぎだけに、そう感じるのだろう。XJRでは、街乗り・普段使いのリッターバイクとして必要十分のパワーを楽しみ、余裕を持ってヘビー級ならではの走りを味わえるが、このMT-03では、320cc(...そうか、XJRの1/4なのか(°_°))としては充分といえる42馬力を、フルに使い切って走る喜びがある。

エンジンはとにかく軽やかに回る。もともと高回転型のエンジンらしく、低回転域ではエンストしそうなほどもたつくが、回せば回すだけ安定して元気のいいサウンドと スムーズな加速が気分を向上させる。思い切って開けても暴力的な加速をするわけではないので、安心して操作できるのがいい。

556,200円 [消費税8%含む](本体価格 515,000円)

水冷・DOHC・直列2気筒・4バルブ・フューエルインジェクション搭載
320cc ・42PS/10,750r/min・3.0kgf・m/9,000r/min


予算があるなら25より03のほうが良さそう

MT-03には同じ車体を使った250ccモデル、MT-25があるが、保険とか車検などのコストアップを気にしないなら、MT-03を選んだほうが間違いないと僕は思う。
このMT-03のパワーもトルクも、まさしくちょうど良くて、これ以上は少なくとも街乗りでは必要ないし、逆にこれ以上小さいと少し不満を覚えそうだからだ。もちろん、MT-25は03よりさらに高回転型とのことなので、より回す楽しみをトレードオフで得られるということかもしれないが。

普段使いしたい気軽な相棒

MTシリーズは、いまやYAMAHAを代表するパッケージであり、公道を楽しく走るオートバイの基本的な文法を提示する。
見た目は異様すぎることはないが、モダンで先鋭的。ほどほどの速さと高い安全性。日常的に使えるがスポーツ性も高い。

気軽に乗れて、それでいてどこまででも走っていけそうな安心感。それはこのライトウェイトのMT-03からも充分に伝わってくる。実にいいバイクだ。