MotoGPに関心があることは、昔から知れ渡っていましたが・・・?
CRASHなど複数の海外メディアが既報なのでご存じの方も多いと思いますが、今年の暮れに経営危機から民事再生の手続きに入っているKTMに、7度のF1王者であるルイス ハミルトンが投資対象として興味を示しているという話が話題になっています。
報道によると、この話のネタ元はKTMのモータースポーツディレクターであるピット ベイラーで、彼によるとハミルトンはマネージャーとともにKTMを訪れ、話し合いの機会をもったとのことです。
2019年の冬にはスペインのリカルド トルモ サーキットにて、ハミルトンがヤマハYZR-M1に、そして元MotoGP王者のバレンティーノ ロッシがメルセデス-AMG F1 W08に乗る・・・というイベントがあったことを、ご記憶の方も多いでしょう。
ハミルトンがMotoGPに強い関心を持っていることは、今年グレシーニ レーシングの買収や資金提供に興味があることを明らかにしたことからも、多くのモータースポーツファンに知られていることです。また投資家としては米NFL(ナショナル フットボール リーグ)のデンバー ブロンコスのオーナーグループに加わるなどの実績があり、さすが7度のF1王者とうならされるだけの資産を、彼は有しています。
ともあれ、KTMにはモータースポーツに関わり続けてほしいですね!
この件については、単に著名人であるハミルトンがKTM MotoGPチームに関心を示していることを世に広めることで、KTMが出資先として有望であることを喧伝するためのアドバルーンと見る向きもあったり、真剣にハミルトンはKTM MotoGPチームのオーナーになるつもりだ!! と見る向きもあったりします。またF1を所有するリバティ メディアがMotoGP買収を検討していることから、魅力的な投資先としてMotoGPチームを持つKTMの価値のアピールになる、という考察する人もいます。
ただ、MotoGPチームがホントにハミルトンの所有物になるなりして、活動が継続されることになったとしても、それで万事解決というわけではありません。まず大事なのはKTM本体の民事再生が上手くいくことで、そのための投資をどれだけ幅広くKTMが調達できるかが大きな鍵となります。
またモータースポーツ活動については、2027年のMotoGP新レギュレーション対応開発費の問題、車両提供者としてMoto3への関与の度合いをどうするのか、ロードレース以外の各種オフロード競技体制の検討(ハスクバーナ、ガスガスを含む)などなど、KTMが取り組まないとならない課題は数多くあります。
これらに課題に対する答は、今後KTMから明らかにされていくことになるでしょう。望むべくは、最もプレステージ性の高いMotoGPクラス以外の、各種モータースポーツの活動もできるだけ活発に続けてほしいですね。それは大変なことですが、そうなることを願いたいです。