2019年の鈴鹿サウンド・オブ・エンジンで語った「夢」の実現!
最大のライバルであるケビン・シュワンツ(スズキ)と熾烈なGP500ccクラスタイトル争いを展開した1993年シーズン、イタリアGPでの転倒により脊髄を損傷したW.レイニー(ヤマハ)は、残念ながら引退を強いられることになりました。
そんなレイニーが、再びバイクに乗る!! というニュースが世界を驚かせたのは2019年のこと。鈴鹿サーキットで開催される2&4モータースポーツイベント「鈴鹿サウンド・オブ・エンジン」にて、レイニーは手の操作だけで運転できるようにモディファイしたヤマハYZF-R1を駆ってデモ走行を披露。長年の友人でもあるケニー・ロバーツとエディ・ローソンと一緒に走るレイニーの姿は、鈴鹿に集った多くの観衆および関係者たちに感動を与えたのは記憶に新しいです。
鈴鹿サウンド・オブ・エンジンでのデモ走行後、レイニーは「いつかあの頃のGP500ccマシンに乗ってみたい。それは夢としておいておく・・・」とコメントしましたが、今年の6月23〜26日に英国ウェストサセックス州で開催が予定されている「グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピード」に、1992年型ヤマハYZR500とともに出走することは、そのときの夢が叶うことを意味します!
「今年の夏、グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードに初めて参加することだけでなく、1992年のヤマハYZR500に乗って有名なヒルクライムを走ることに非常に興奮しています。(略)これは本当に一生に一度の機会であり、私はこれを見逃すことはできません。1992年のYZR500を準備し、乗るために適応させてくれたヤマハ発動機、このプロジェクトを手伝ってくれたモトアメリカ、そしてこの機会を現実のものにしてくれたリッチモンド公爵(※グッドウッド領主)に感謝します。グッドウッド・フェスティバル・オブ・スピードのために、世界中から来たファンに会うのが待ちきれません」
「手」だけで操縦できる、特別な1992年型YZR500を用意!
今回のフェスティバルのテーマは「革新者・・・モータースポーツの偉大な知能」であり、30年前のヤマハYZR500を、足が不自由なW.レイニーがライディングできるように、ハンドルバー側の手の操作だけで運転可能する技術・・・ひとつの革新を成し遂げたヤマハ発動機の試みは、上述のテーマにぴったりといえるでしょう。
COVID-19パンデミックがいつ終息するかは未だ先行き不透明ですが、もし今現在よりは海外渡航も安全にできる状況になっているのであれば、6月下旬に渡英してヤマハYZR500とW.レイニーの走りを見に行きたいものですね・・・。イベントのチケットは絶賛前売り発売中ですので、興味ある方はぜひ公式ウェブサイトをチェックしてみてください!