そもそもCX=チャイルドクロスって、どんなクラス?
国内のモトクロスシーンに詳しい方でも、子供の参加者を対象にしたMFJモトクロス承認競技のCX=チャイルドクロスの詳細を知っている方は、当事者以外には少ないかもしれません。今年度・・・2021年の開催概要としては、参加資格は小学校3年生以下(2012年4月2日以降に生まれた人で、大会開催日時点で小学校4年生以上の参加は不可)。ライセンスはMXPCまたはジュニアが必要になります。
チャイルドクロスは北海道、東北、関東、中部、近畿、中国、四国、九州のMX地方選手権シリーズの承認併催クラスとして開催されるほか、全日本選手権シリーズでも併催されます(当該地区地方選手権シリーズ、承認併催クラスの中の1戦として開催)。
使用車両は排気量50cc以下のモトクロス車両限定で、Aクラス(国内メーカー)とBクラス(外国メーカー)の混走で競技を行い、それぞれのクラスでポイントが管理。年間で最も多くポイントを獲得したAクラスの選手1名、Bクラスの選手1名が地区シリーズチャンピオンとして表彰されます。
電動 vs ICE のガチ勝負が、初めて見ることができるMFJ競技です!?
去る7月、MFJのモトクロス委員会は、チャイルドクロスに電動モトクロッサー2機種・・・「KTM SX-E 5」と「ハスクバーナ EE 5」のエキシビション参加を認めました。これら2機種はEクラス(電動車)という区分になり、既存のAクラス(国内メーカー)とBクラス(外国メーカー)との混走と競争することになりますが、Eクラスについては、ポイント対象外・・・となります。
電動モトクロッサー2機種のエキシビション参加が可能になるのは、全日本モトクロス併催イベントとしては9月11〜12日開催の第5戦近畿大会(奈良・名阪スポーツランド)からであり、地方戦のチャイルドクロスについては、各大会の主催者の対応ができ次第参加可能・・・とのことです。
MFJが統括する国内2輪モータースポーツ初の、"ガチ"で電動モデルとICEモデルがコース上でバトルすることになるチャイルドクロスですが、来シーズンに向けて出力などを含めた技術規則の作成をMFJは検討しているそうです。また今年度の参戦状況と車両の戦闘力などを観察し、来シーズンのクラスの扱いについても検討するとか・・・。
将来フルサイズの電動モトクロッサーが普及したとき、ICE車からの乗り換えを多くのライダーは体験することになるわけですが、もしも電動モトクロッサーが世界のモトクロスシーンの主流になったときは、子供の頃から電動モトクロッサーの扱いに慣れたライダーがいろいろ有利になるのかもしれません?
もっとも、KTMやハスクバーナなどのキッズ用電動モトクロッサーは、現状日本で普及しているわけではありません。果たしてどれだけの台数の電動モトクロッサーが、今年のチャイルドクロスにエキシビション参加してくれるのか・・・? まずはそこに注目したいですね!