5月30日決勝のイタリアGP(ムジェロ)は、ポールポジションを獲得したファビオ・クアルタラロが優勝。ランキング首位の座を守るとともに、ランキング2位との差を拡大することに成功しました。

ファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)が4戦連続ポールポジション獲得!

近年のMotoGPクラスは、予選時に速いライダーの後ろにピッタリつけて、スリップストリームを使って引っ張ってもらう"コバンザメ"行為が当たり前になっていますが、イタリアGP予選でのクアルタラロは2回目の走行で誰の力も借りることなく1分45秒481の首位タイムを記録しました。

画像: 予選から好調ぶりを披露したF.クアルタラロ(ヤマハ) race.yamaha-motor.co.jp

予選から好調ぶりを披露したF.クアルタラロ(ヤマハ)

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その後、残り5分で最後のアタックに出たクアルタラロは、またも単独走行で1分45秒187にタイムを更新。見事ポールポジションを手にしました。なおチームメイトのマーベリック・ビニャーレスは、予選Q1でホンダのマルク・マルケスに徹底的に後ろにつけられました。

FP3で転倒するなどクアルタラロに比べると調子が上がらないビニャーレスでしたが、M.マルケスのストーカー行為? で歯車が狂ったか13番手に終わり、Q2進出を逃しました。一方M.マルケスは11番手。コバンザメをしないといけないくらい、マルチタイム王者のM.マルケスも苦戦の復帰シーズンを強いられている・・・ということなのでしょう。

画像: 予選後、M.ビニャーレス(ヤマハ)に謝罪したM.マルケス(ホンダ)。11番手のM.マルケスが予選最上位と、ホンダ勢の調子は2年ぶりの開催となるムジェロでもいまいちでした・・・。 honda.racing

予選後、M.ビニャーレス(ヤマハ)に謝罪したM.マルケス(ホンダ)。11番手のM.マルケスが予選最上位と、ホンダ勢の調子は2年ぶりの開催となるムジェロでもいまいちでした・・・。

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MotoGP2021 第6戦イタリアGP 予選
1 F.クアルタラロ Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 1'45.187
2 F.バニャイア Ducati Lenovo Team Ducati 1'45.417
3 J.ザルコ Pramac Racing Ducati 1'45.432
4 A.エスパルガロ Aprilia Racing Team Gresini Aprilia 1'45.538
5 J.ミラー Ducati Lenovo Team Ducati 1'45.598
6 B.ビンダー Red Bull KTM Factory Racing KTM 1'45.743
7 M.オリベイラ Red Bull KTM Factory Racing KTM 1'45.745
8 A.リンス Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 1'45.996
9 J.ミル Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 1'46.076
10 F.モルビデリ Petronas Yamaha SRT Yamaha 1'46.084

クアルタラロ(ヤマハ)、今シーズン3勝目でランキング首位の座を守る!

23周の決勝は、そのスタート前に予選中の事故で亡くなったMoto3ライダー、J・デュパスキエへの1分間の黙祷が行われました・・・。

画像: 2001年9月生まれのスイス人ライダー、ジェイソン・デュパスキエは、昨年度よりMoto3フル参戦を開始。参戦21戦目となったイタリアGPの予選中、9コーナーで転倒。19歳の若さでこの世を去ることになりました・・・。 www.motogp.com

2001年9月生まれのスイス人ライダー、ジェイソン・デュパスキエは、昨年度よりMoto3フル参戦を開始。参戦21戦目となったイタリアGPの予選中、9コーナーで転倒。19歳の若さでこの世を去ることになりました・・・。

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スタート後、先頭に立ったのはランキング2位で予選2番手のフランチェスコ・バニャイア(ドゥカティ)でしたが、不覚にも2ラップ目にバニャイアは転倒! 一度ヨハン・ザルコ(ドゥカティ)にパスされたクアルタラロですが、すぐに首位の座を奪い返しました。

3周目からは、首位クアルタラロ、2位J.ザルコ、3位ミゲール・オリベイラ(KTM)というオーダーが15周目まで続きます。フランス人ライダーの1-2は、ザルコのタイヤが厳しくなりペースが落ちたことで崩れることになりました。ザルコを抜いて2位に浮上したオリベイラ、そして3位になったジョアン・ミル(スズキ)は先頭のクアルタラロを追いますが、他を圧倒する速さをみせたクアルタラロが見事ポールトゥウィンで今年3度目の優勝を記録しました!

画像: J.ザルコ(ドゥカティ、右)とM.オリベイラ(KTM、左)をしたがえ、先頭を走るF.クアルタラロ(ヤマハ)。 race.yamaha-motor.co.jp

J.ザルコ(ドゥカティ、右)とM.オリベイラ(KTM、左)をしたがえ、先頭を走るF.クアルタラロ(ヤマハ)。

race.yamaha-motor.co.jp

クアルタラロの後ろでは、ちょっとした波乱が・・・。2位M.オリベイラ(KTM)、3位J.ミル(スズキ)の順でゴールしたものの、オリベイラがトラックリミット違反で両者の順位が入れ替わるという裁定が一旦は出たのです。しかし、ミルも同じ違反をしていたという判断がその後下され、結局2位オリベイラ、3位ミルで決着しました・・・。

なおホンダ勢は、M.マルケスは2周目に、中上貴晶は20周目に転倒リタイア・・・。完走した2人・・・ポル・エスパルガロが12位、アレックス・マルケスが14位とトップ10入りを逃しています。コンストラクターズランキングでは首位ヤマハの132点、2位ドゥカティの123点に対し、5位のホンダは47点にとどまっています・・・。

イタリアGPを終えてクアルタラロはランキング首位の座を守り、2位以下とのリードの拡大に成功しました。2位にはザルコが浮上。そしてノーポイントで3位へ後退したバニャイアに、4位のミラーが接近。前年度王者のミルは、ビニャーレスを抜いて5位になりました。

次戦カタルニアGPは、6月6日決勝のスケジュールで行われる予定です。クアルタラロがさらにタイトル争いを有利に進めることができるか? それともライバルたちがその差を縮めるか? 引き続き注目です!

MotoGP2021 第6戦イタリアGP 決勝
1 F.クアルタラロ Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 41'16.344
2 M.オリベイラ Red Bull KTM Factory Racing KTM 2.592
3 J.ミル Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 3.000
4 J.ザルコ Pramac Racing Ducati 3.535
5 B.ビンダー Red Bull KTM Factory Racing KTM 4.903
6 J.ミラー Ducati Lenovo Team Ducati 6.233
7 A.エスパルガロ Aprilia Racing Team Gresini Aprilia 8.030
8 M.ビニャーレス Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 17.239
9 D.ペトルッチ Tech 3 KTM Factory Racing KTM 23.296
10 V.ロッシ Petronas Yamaha SRT Yamaha 25.146

MotoGP2021 ランキング ※5月30日時点
1 F.クアルタラロ Yamaha 105
2 J.ザルコ Ducati 81
3 F.バニャイア Ducati 79
4 J.ミラー Ducati 74
5 J.ミル Suzuki 65
6 M.ビニャーレス Yamaha 64

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