先週のカタールGP同様、先行するドゥカティ勢をヤマハワークスが追う展開に
ナイトレースで決勝が行われるドーハGP。スタートでは先週ホルヘ・マルティン(ドゥカティ)の再現のように、後列グリッドからKTMのミゲール・オリベイラが素晴らしいロケットスタートを披露して多くのMotoGPファンを驚かせました。
22周の決勝レース、最初の1周を終えての順位は、ドゥカティサテライトのプラマック・レーシングのJ.マルティンとヨハン・ザルコが1-2。3位以下はアレイシ・エスパルガロ(アプリリア)、アレックス・リンス(スズキ)、ジョアン・ミル(スズキ)、M.オリベイラ(KTM)がトップ6。
7位のファビオ・クアルタラロと9位のマーベリック・ビニャーレスのヤマハワークス両名は、先週同様に後から先頭を追う展開になりました。先週、後ろから追い上げて見事優勝したのはM.ビニャーレスでしたが、今週はF.クアルタラロがその役を演じました!
初◯◯など、新しい記録が多数生まれるレースとなりました!
昨年までMotoGPクラスで4勝を上げているF.クアルタラロですが、これまでの勝利はすべてスペインを舞台とするレースでした(カタルニア2勝、ヘレス開催のスペインとアンダルシアで計2勝)。今シーズン初優勝となるドーハGPでの通算5勝目は、F.クアルタラロにとって「初のスペイン以外での勝利」となりました。
2位と3位に入ったのは、プラマック・レーシングのJ.ザルコとJ.マルティンの両名。前戦に続き2位になったザルコは、キャリア「初のMotoGPクラス・ポイントリーダー」に立ちました。なおクアルタラロとザルコ・・・フランス人ライダーの最高峰クラス1-2達成は「初の出来事」であり、フランス人ライダー2名同時の最高峰表彰台登壇ということでも、優勝P.モヌレ(ジレラ)、3位J.コロ(ノートン)という結果だった1954年のフランスGP500ccクラス以来・・・という久々の記録でした。
MotoGPルーキーで、キャリア「初ポールポジション」を獲得したJ.マルティンは、嬉しい「初表彰台」も獲得。なお今回の決勝は1位から15位のM.オリベイラまでの差が9秒以内という接戦でした。最高峰クラスは500ccクラスだった時代から独走・・・または多くて4台くらいの先頭集団が後続をチギるという展開が多いので、この15位までの差が8秒928という僅差も歴史を塗り替える新記録でした。
4位は最終盤、M.ビニャーレスのミスをついて抜いたA.リンスが獲得。5位に前戦の優勝者のビニャーレス。6位はドゥカティワークスのフランチェスコ・バニャイアでした。前戦に続き中東のレースでホンダ勢はふるわず、13位のポル・エスパルガロが最上位でした。
次戦・・・欧州に舞台を移し開催される第3戦ポルトガルGPは、4月18日決勝というスケジュールになっています。第3戦では中東で不振だったチームが巻き返すのか? それとも中東で活躍したチームが好調をキープするのか? 引き続き今シーズンのMotoGPに注目しましょう!
MotoGP2021 第2戦ドーハGP 決勝
1 F.クアルタラロ Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 42:23.997
2 J.ザルコ Pramac Racing Ducati 1.457
3 J.マルティン Pramac Racing Ducati 1.500
4 A.リンス Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 2.088
5 M.ビニャーレス Monster Energy Yamaha MotoGP Yamaha 2.110
6 F.バニャイア Ducati Lenovo Team Ducati 2.642
7 J.ミル Team SUZUKI ECSTAR Suzuki 4.868
8 B.ビンダー Red Bull KTM Factory Racing KTM 4.979
9 J.ミラー Ducati Lenovo Team Ducati 5.365
10 A.エスパルガロ Aprilia Racing Team Gresini Aprilia 5.382
MotoGP2021 ライダーランキング(4月4日時点)
1 J.ザルコ Ducati 40
2 F.クアルタラロ Yamaha 36
3 M.ビニャーレス Yamaha 36
4 F.バニャイア Ducati 26
5 A.リンス Suzuki 23
6 J.ミル Suzuki 22