100%回復するまで大事をとる・・・という考えのようです・・・
COVID-19パンデミックの影響で非常に困難な状況での開催となった2020年のMotoGPですが、8度のタイトル獲得(125ccクラス1回、Moto2クラス1回、MotoGPクラス6回)を誇る現役最強ライダーのM.マルケスにとっても、2020年はGPデビュー以来最も困難に直面した1年になりました。
2020年MotoGPクラス開幕戦となったスペインのヘレスで転倒。その際に負った右上腕骨折という大怪我で、1レースも完走することなくマルケスはシーズンを終えることになってしまいました。気になるのは現在の右腕の回復具合ですが、本来のマルケスに戻るにはまだ時間が必要・・・とマルケス本人は考えているようです。
マルク・マルケス
「久しぶりに自分のバイクを見て、そして自分のレザースーツを着ることができてよかったです。2020年は誰にとっても困難な年でしたが、怪我をして、家でレースを見ている私にとっては特に困難な年でした。しかし、私は医師、チーム、そして自分自身と協力して回復し、MotoGPに戻ってきました。もちろん、もっと早く帰りたかったですが、私の体が完全になるまで、医者の言葉と私の体に耳を傾けることは非常に重要です。想像できる最高のカムバックは、以前と同じようにバイクに乗れることですが、それは難しいでしょう。以前の「マルク」になるのに、1レース、2レース、それともシーズン半分かかるのか確認します。私はカタールテストに参加しませんが、それは私は100%の状態に戻ることだけを目指しているからで、まだやるべきことがいくつかあります」
果たして以前の「マルク」を私たちMotoGPファンが、サーキットで見ることができるのはいつになるのでしょうか? それが1日も早いことを願いたいですね。
昨年度は未勝利に終わった強豪チームの、2021年の反撃に注目です!
LCRホンダへ移籍したM.マルケスの弟に代わり、レプソル・ホンダに加入することになったのは、2020年シーズンにMotoGPクラスのKTMワークスライダーとして活躍し、年間5位という成績をおさめたポル・エスパルガロです。
マルケスとエスパルガロの2人は幼いころからスペイン国内でライバルとして戦い、ともに最高峰のMotoGPクラスまで上り詰めました。マルケスの2歳上のエスパルガロは2013年にMoto2クラス王者となって、2014年からMotoGPクラスにステップアップしましたが、昨年の年間5位がベストリザルトであり、実績ではマルケスに大きく水をあけられています。
MotoGPクラス8年目にして、ついにタイトルを狙えるワークスマシン・・・ホンダRC213Vを得たエスパルガロの走りに注目したいです。まずはカタールテストでの、RC213Vでの走りっぷりに刮目したいですね。
レプソルとホンダはこれまで四半世紀以上の協力関係を結び、180回の最高峰クラス(GP500cc、MotoGP)優勝、447回の最高峰クラス表彰台獲得、そして15度の最高峰タイトル獲得・・・という偉大な記録を積み上げてきました。近代GP最強チームのひとつであるレプソル・ホンダが、未勝利という不本意な結果に終わった2020年シーズンの記憶を吹き飛ばすほどの活躍を、2021年に披露することができるのかどうか・・・。ともあれ3月末の開幕戦、カタールGPを楽しみに待ちましょう!