総合首位はプライベーターのX.ド・スルトレ(ハスクバーナ)です!
ステージ4(スペシャルステージ337km・253km)で、先頭でスタートするのはステージ3勝者のトビー・プライス(KTM)です。彼が先頭でナビゲーションをして切り開いたルートを参考に、ライバルたちが追いかけるといういつもの展開がまず繰り広げられました。
T.プライスを追ってスタートしたバレダは30番手スタートでしたが、比較的スピードを上げやすいステージ4の特性を活かし上位争いに加わることに成功。一方プライスは、80kmほどの地点でナビゲーションミスでタイムロスしたことが響き後退。バレダはその後巧みにペースコントロールし、見事ステージ優勝! 総合順位を2位としました。
ステージ4を終えて、総合首位に立ったのはフランスのプライベーターであるグザヴィエ・ド・スルトレ(ハスクバーナ)! 3位は2位バレダのチームメイトである、ケビン・ベナバイズでした。
そして4位は2020年大会でプライベーターながらステージ2で優勝して注目を集め、今年はヤマハの一員として参戦するロス・ブランチでした。"カラハリ砂漠のフェラーリ"の異名を持つ彼の、ダカールラリー3年目の活躍にも注目したいです。
リアタイヤ6本制限で、戦略が難しくなっているのでしょうね・・・?
ステージ4終了時点で、総合19位までタイム差が首位と30分以内・・・まだまだ勝敗の行方はわかりませんが、2020年王者のリッキー・ブラベック(ホンダ)はステージ4では猛チャージをすることもなく淡々と走りきり、首位から12分53秒遅れの18位でゴール。なお総合順位は首位から16分21秒差の15位につけています。
スピードを比較的上げやすいステージ4で猛チャージすることなく、様子見に徹したディフェンディングチャンピオンですが、2021年大会から競技の"スピードダウン"化を意図して導入された新ルールのひとつ、リアタイヤの使用本数制限(6本)をブラベックは意識していたのかもしれません。
1月7日のステージ5(スペシャルステージ456km・リエゾン205km)は、前半戦の山場となる大会屈指のハードなルートと言われております。先頭に近い位置からスタートして、ナビゲーションしながらルート開拓する苦労を、過酷なステージ5で背負うのは不利・・・という戦略的判断をブラベックはしたのでは? 目先の順位よりも、最終日のゴールをトップで駆け抜けるのが大事・・・これはホンダに限らず、トップチームのファクトリーライダーたちの共通認識でしょう。
レストデイ前の難所と言えるステージ5では波乱があるのか? そしてステージ勝者は誰になるのか? 楽しみにそのスタートを待ちましょう!