雨が降ったため、決勝はウェットレース宣言に・・・
レースウィークの多くが雨・・・という今回のフランスGP。決勝はドライで行えることを多くの人が望みましたが、その願いとは裏腹に決勝直前にまた雨が・・・。スタートディレイの後、一周減の26周でのウェットレース宣言が出され、気温12℃、路面温度14℃という寒いコンディションでのレインタイヤでのレースとなりました・・・。
好スタートを決めたのは、2番グリッドから発進のジャック・ミラー。第3コーナーでは、ヤマハのバレンティーノ・ロッシがあえなく転倒!! その影響の混乱のなか、ドゥカティワークスのダニロ・ペトルッチとアンドレア・ドヴィツィオーゾがJ.ミラーをパスし、1-2体制を構築。ミラーをまじえた3台のドゥカティ・デスモセディチが、序盤に先頭集団を形成しました!
3台のドゥカティを追ったのは、スズキのアレックス・リンスでした。好タイムを刻んで3位のJ.ミラーに迫ったリンスは、レース中盤にミラーとの抜きつ抜かれつを演じます! やがて両者は、前方を走るペトルッチとドヴィツィオーゾをバトルに巻き込みますが、ミラーは無念にもマシントラブルで後退の後リタイア・・・。そしてリンスも残念ながら転倒で大幅に順位を落とし、優勝争いはドゥカティワークスの両名に絞られたように一旦は思われました・・・。
見事A.マルケスが、ホンダ勢の今シーズン初表彰台獲得を成し遂げました!
ペトルッチとドヴィツィオーゾの優勝争いに、新たに加わったのは後方から追い上げたKTMのポル・エスパルガロと、ホンダのアレックス・マルケスでした! 残り周回数わずか、という局面でドヴィツィオーゾはA.マルケス、そしてP.エスパルガロに抜かれ4位まで順位を落とします。
結局、序盤から最後まで見事首位を守ったペトルッチが今シーズン7人目!! のウィナーに輝き、A.マルケスは自身初、そして今シーズンのホンダ勢初表彰台を2位の好成績で記録! そして表彰台最後の3位には、来シーズンA.マルケスに代わりホンダワークスのレプソル・ホンダ入りが決まっている、P.エスパルガロが入りました。
ランキング首位の立場で、ホームGPのポールシッターだったファビオ・クアルタラロ(ヤマハ)は、どんどん順位を落とし9位で完走するのがやっと、という内容。ランキング2位だったジョアン・ミル(スズキ)も奮わず11位に止まり、ランキング3位だったマーベリック・ビニャーレスも10位に沈むことに・・・。
この結果、タイトル争いは1位クアルタラロと2位ミルの関係は変わらぬもののポイント差は10点差となり、ビニャーレスを抜いて3位になったドヴィツィオーゾが18点差で首位を追い、4位に落ちたビニャーレスも首位に19点差で続くことになりました。
今シーズンは残り5戦・・・フランスGPを終えてますますタイトル争いは混沌としてきた観がありますが、次の週末である10月18日決勝のアラゴンGPではどのようなドラマがあるのでしょうか? 目が離せませんね!
MotoGP2020 第10戦フランスGP 決勝
1 D.ペトルッチ Ducati Team Ducati 45'54.736
2 A.マルケス Repsol Honda Team Honda 1.273
3 P.エスパルガロ Red Bull KTM Factory Racing KTM 1.711
4 A.ドヴィツィオーゾ Ducati Team Ducati 3.911
5 J.ザルコ Reale Avintia Racing Ducati 4.310
6 M.オリベイラ Red Bull KTM Tech 3 KTM 4.466
MotoGP2020 ランキング ※10月11日時点
1 F・クアルタラロ Yamaha 115
2 J・ミル Suzuki 105
3 A・ドヴィツィオーゾ Ducati 97
4 M・ビニャーレス Yamaha 96
5 中上貴晶 Honda 81
6 F・モルビデリ Yamaha 77