鈴鹿8耐の歴史で、初となる開催中止・・・
1978年からスタートし、さまざまな筋書きのない名ドラマを披露してきた鈴鹿8耐ですが、(株)モビリティランドはこのたび、今年度の鈴鹿8耐中止を決定しました・・・。
周知のとおりCOVID-19は、今現在も日本で感染拡大しております。本来の7月開催から11月1日決勝という異例のスケジュール変更で鈴鹿8耐の開催を主催者らは目指しましたが、日本政府はビジネス目的でも多くの外国からの入国禁止の、措置の緩和を見送っています。
FIM EWC(世界耐久選手権)に参加する多くのチームは欧州をベースにしていますが、このままの状況では海外のライダーやレギュラーチームの参戦は不可能です・・・。よって、今年の鈴鹿8耐の開催を中止するという苦渋の決断が、この段階で下されることになりました。
株式会社モビリティランドの代表取締役社長、田中薫
「ファンのみなさまやこのレースに関係するすべての方々とともに、11月1日に“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレースの開催に向けて準備を進めてきました。しかし、日本では新型コロナウイルス(COVID-19)の感染が拡大を続けており、現状、日本での海外からの入国制限について解除の見通しが立っていないことを鑑みて、苦渋の決断ではありますが、開催をキャンセルすることといたしました。
改めまして、当初の7月から11月に延期させていただいた鈴鹿8耐を楽しみにしてくださっていたファンのみなさまにお詫びいたします。また、このレースに関係してくださっているすべてのみなさまにおかれましても、誠に遺憾ではございますが、どうか、この決断をご理解いただき、ともに前に進んでいただきたく思います。
最後に、私たちは、2021年の鈴鹿8耐をファンのみなさまにより一層楽しんでいただけるよう、全力で準備を進めて参ります」
8月のルマン24時間、9月のボルドール24時間に注目しましょう!
さて、来る8月の29〜30日にはルマン、そして9月19〜20日にはボルドールと、2つの24時間耐久がフランスの地にて2019-2020年のFIM EWC 第3戦、第4戦として行われます。本来は11月の鈴鹿8耐が"グランドフィナーレ"として行われる予定でしたが、今シーズンはボルドール24時間が最後になるわけですね・・・。
ユーロスポーツ・イベンツ代表、フランソワ・リベイロ
「モビリティランドとともに、これは1978年の初開催以来、初めてレースの会期を7月から11月に変更し、国外からのチームやライダーたちのために特別にビジネスビザを発行していただいて日本に入国できるようにするため、必死に取り組んできました。しかし、海外からの入国制限により、その望みが消えてしまいました。2020年“コカ・コーラ”鈴鹿8時間耐久ロードレースの開催キャンセルは、観客のアクセスが懸念されたからではありません。この象徴的なレースを、国内のみのイベントとして開催することはできないことからの決断です。この40年間、世界で最も名誉ある耐久レースであり続ける鈴鹿8耐は、トップクラスの国際ライダーの存在なくして開催されるべきではありません」
国際モーターサイクリズム連盟総裁、ホルヘ・ビエガス
「鈴鹿8耐という象徴的なレースの開催がキャンセルとなるのは本当に悲しいニュースですが、人々の健康を守るための安全対策としての日本政府の決定は受け入れなくてはなりません。この難しい日々の中、我々のプロモーターであるユーロスポーツ・イベンツ、レース主催者であるモビリティランド、MFJ、みなさんの努力に感謝を申し上げます。ファンのみなさまには、2021年、これまで以上によいレースとなって戻ってくることをお約束いたします!」
昨年9月のボルドール24時間、同12月のセパン8時間の2戦を終えて、現在ランキングは首位から79点のSERT(スズキ・エンデュランス・レーシング・チーム)、64点のBMWモトラッド・ワールド・エンデュランス・チーム、そしてヤマハ車を使う3チーム・・・ヴイチク・レーシング・チーム(48点)、YART(43点)、3ART- MOTO TEAM 95(33点)・・・の順になっています。
鈴鹿8耐が中止になったことは重ね重ね残念ですが、これからもFIM EWC王者を目指して今シーズンを戦うライダーたちやチームを応援したいですね! 来シーズン・・・2020-2021年のFIM EWCのカレンダーがどうなるのかは未定ですが、今後COVID-19のパンデミックが世界的に収束に向かい、無事2021年の鈴鹿8耐が開催されることを・・・祈りましょう!!