2021〜2022年、ファクトリーチームはビニャーレスとクアルタラロを起用!
MotoGPクラスにおけるライダーの契約更改は、近年シーズンオフを待たずにかなり早い時期に決まる傾向にありますが、ヤマハのファクトリーチームである「モンスター エナジー ヤマハ MotoGP」は、1月28日という超早い段階でマーベリック・ビニャーレスとの2022年シーズンまでの契約延長を発表し、世界のMotoGPファンを驚かせました!
このニュースを聞いた多くのMotoGPファンの脳裏に浮かんだのはきっと、では2021年以降のビニャーレスのチームメイトは誰になるのか? ・・・でしょう。2020年シーズン、もうひとつのヤマハファクトリーのシートに座るのは、9度のGP王者というキャリアを誇るバレンティーノ・ロッシです。今シーズンを彼は、GP参戦開始から25年目、最高峰クラス(500cc、MotoGP)21年目、そしてヤマハライダーとして15年目のシーズンとして迎えることになります・・・。
2019年シーズン、大きなインパクトを与えたクアルタラロ
ロッシがビニャーレス同様、2021年以降も引き続きヤマハファクトリーに残れるのか? それとも他のライダーがロッシに代わって起用されるのか? そんな話題が世界中のMotoGPファンを賑やかせましたが、ビニャーレスの契約更新の報に続き日本時間1月29日22時には、ビニャーレスの2021〜2022年のチームメイトとしてファビオ・クアルタラロを起用することが発表されました!
2019年シーズン、サテライトチームである「ペトロナス ヤマハ セパン レーシング チーム」のヤマハYZR-M1に乗ってMotoGPクラスデビューを果たしたクアルタラロは、初優勝こそ達成することは逃したものの2位5回、3位2回という立派な成績を残し、見事ルーキー・オブ・ザ・イヤーを獲得しています。
なお2020年シーズン、クアルタラロは引き続き同じチームからファクトリースペックのYZR-M1で参戦していることが決まっており、ヤマハのフルサポートを受けつつ2021年シーズンはファクトリーチームに迎え入れられることになります。
ロッシの去就は、2020年シーズンの第7〜8戦終了段階で判断・・・!?
若手のビニャーレスとクアルタラロで2021年以降の体制を固めたヤマハファクトリーですが、気になるのはスーパースターのロッシの去就です。ヤマハはクアルタラロの2021年以降のファクトリーチーム起用の報の直後、ロッシの2021年以降のレース活動計画について、今シーズン半ばに決断することで合意・・・したというニュースリリースを公表しています。
シーズン半ばとは、第7戦イタリアGP(決勝5月31日)、または第8戦カタルニアGP(同6月7日)を指しており、このプランはヤマハとロッシの話し合いの中でロッシから提案されたとのことです。
MotoGP公式サイトによると、ロッシの弁として「将来を考えるには、まだ時間が必要である」こと、そして「"最初のゴール"は今シーズンの自身が競争力あるライダーであること、また自分のMotoGPライダーとしてのキャリアが2021年以降も継続できること」と紹介しています。
なおロッシのコメントによると、ロッシが2021年もキャリアを継続すると決めた場合、ヤマハはファクトリースペックのYZR-M1をロッシに与えるとともに、(ファクトリーチーム以外のチームに属したとしても)ファクトリーライダーとしての契約を結ぶ用意があるとのことです。
一方、もし今シーズン中に引退を表明した場合・・・ヤマハのマネージャーのリン・ジャービスのコメントによれば、ロッシをヤマハのブランドアンバサダーに起用し、ロッシの若手ライダー育成などのプロジェクトである「ヤマハ VR46 マスター キャンプ」をサポートするなど、ヤマハとロッシの良好な関係を続けていく方針になります。
ともあれ、ロッシの最後のGPキャリアのシーズンとなる可能性のある2020年のMotoGPは、より一層目が離せないものになったのは確かでしょう。2月7日のマレーシア・セパンサーキットでの公式テストから始まる今シーズン・・・ロッシの「これから」に引き続き注目しましょう!