ここしばらく、このウワサ話が流れていましたけど・・・?
CYCLE WORLDは匿名の情報源によるもの・・・と記述していますが、カワサキはビモータブランドの持ち主である投資家、マルコ・キアンシアネージとダニエレ・ロンゴニからビモータを買収した、と報じています!
キアンシアネージとロンゴニの2人は、2013年からビモータブランドの所有者になりましたが、2017年にリミニのビモータ工場は閉鎖・・・。そしてわずかな数のビモータ・テージ3がスイスに輸出され、それ以来ビモータのメーカーとしての活動は実質途絶えています。
いわばビモータはブランド名のみ・・・のような状況となっているわけですが、カワサキがビモータの名を買収するのにどれだけの金額を2人の所有権者に払ったのか、明らかにされていません。なお現在進行形でビモータの名を使った活動は唯一・・・パオロ・ジロッティが営む「ビモータ・クラシック。パーツショップ」のみです。ジロッティは今、すべての旧型ビモータ向けのパーツを販売しているのですが、その評判は非常に良好です。
歴史あるビモータの名の行方・・・気になります!
周知のとおりイタリア・リミニに1973年創業したビモータは、創業者3人の名前のイニシャルの組み合わせを社名にしています。しかし、実質黎明期のビモータを牽引したのは天才デザイナーのマッシモ・タンブリーニと、ビジネスのハンドルを握ったジュゼッペ・モーリの2人でした。
1970年代、1980年代のビモータはGPロードレース活動にも熱心で、ビモータ製フレームを使うプライベーターが活躍しました。その白眉は1980年にはカワサキのファクトリーチームを相手にYB3とともに奮闘したジョン・エクロードで、彼はこの年3勝をあげて350ccクラスの世界王者になりました。
1983年に、モーリとの方針の違いなどからタンブリーニはビモータを去り、カジバ-ドゥカティへ移籍することになります。そしてタンブリーニの後任となったフェデリコ・マルティーニの作、YB4Rに乗ったバージニオ・フェラーリは、1987年のTT-F1世界選手権でタイトルを獲得。マルティーニ時代に、ビモータは商業的に最も成功した時代を迎えることになりました。
しかし1989年にマルティーニが去り、1993年にモーリが去った後、ビモータの経営は次第に傾いていく時期に入っていってしまいました・・・。かつての栄光からするとお寂しい状況にあるビモータですが、日本の4大メジャーメーカーのひとつであるカワサキがその傘下にビモータを収めることになると・・・一体どういう風にこのブランドを活かすことになるのか・・・? 続報を待ちたいですね!