リラックスした表情で、レースを楽しんでおります
「グッドウッド・リバイバル」は、クローズドのショートサーキットで2&4のレーシングマシンが多数参加して、アツい走りを見せてくれる、毎年秋の恒例のイベントです。4輪部門はフォーミュラやスポーツカーなど、様々なクラスが複数用意されているのですが、2輪部門のレースは「バリー・シーン・メモリアル・トロフィー」の1つだけです。
しかし、英国のMotoGPレジェンドである名ライダーの名を冠した「バリー・シーン・メモリアル・トロフィー」は、1950〜1960年代のGPマシンに、往年のGPライダーなどが参加することから、そのプレステージ性の高さはこの催しでも随一と言えるかもしれません。
現役のGPライダー時代のほとんどを、ホンダワークスのライダーとして戦ったペドロサにとって、GPキャリアを積み重ねていた当時はライバルたちとの戦いのほか、その責任の重さからくるストレスとの戦いも強いられたことでしょう。
今回初参加した「バリー・シーン・メモリアル・トロフィー」は、そんな重圧からのストレスとは無縁のレースですので、ペドロサの表情は終始ニッコニコだったみたいです。インダビューでも、"楽しい!"を連発して、受け答えしておりました。
気になるのは、ペドロサの順位ですが・・・?
今年の「バリー・シーン・メモリアル・トロフィー」は、前年同様に2名1チームを組んで、レース途中にライダー交代をするペア戦方式。これを9月14・15日の土日の2日、それぞれ1ヒートずつ行い2ヒート合計で順位を決める・・・という内容でした。
上のYouTube動画のキャプションには、1967年のハナー・パトン・・・と書いてありますけど、これは当初パトンで参加する予定だったのでしょうね。なんらかの都合から、実際にペドロサが乗ったのは1963年のマンクス・ノートン30M(空冷4ストローク単気筒500cc・DOHC2バルブ)でした。
ちょっと前まで現役MotoGPライダーで、今もKTMのMotoGPマシンのテストライダーをやっているのだから、ペドロサがぶっちぎりで勝つんじゃないの? と思う方も多いかもしれません。
しかし、クラシックレースが盛んな英国はヒストリックレース系のアマチュアライダーのレベルが高く、さらにマン島TTなどで活躍する現役バリバリのライダーも「バリー・シーン・メモリアル・トロフィー」には参加しているので、名ライダーのペドロサでもグッドウッドでのデビューウィンは、そう簡単には達成できないでしょう。
・・・というわけで? 2日間の2レースの結果、総合優勝したのは1966年型のMVアグスタ3気筒に乗ったジョン-ボーイ・リーと、今年のマン島スーパースポーツTTの勝者であるリー・ジョンストンのコンビでした! ホアキン・フォルシュ-ルシニョールJr.と組んだペドロサは9位。旧いマシンでレースをするのは初体験!! というペドロサにとって、この成績は十分満足いくものだったのではないでしょうか?
超ハイレベルながら、コース上でふざけ合ったりと、このグッドウッド・リバイバルでしか見ることができないヒストリックロードレースの面白さを、ぜひダイジェスト動画でお楽しみください!