話すのはこの人:
モデューロ ケンウッド NSX GT3を駆りスーパーGT GT300クラスに参戦する大津選手の無線&滑舌問題が勃発
モデューロ ケンウッド NSX GT3を駆る『モデューロ ドラゴ コルセ』チームは、チョン・ヨンフン監督、ドライバーは道上龍/大津弘樹というのはご存知の方も多いはず。
筆者は2018年このチームを取材して、「なんてアットホームなチームなのだろう」とはじめはちょっと戸惑ったくらいだった。
日本で最も人気のあるレースの現場で戦っているのはドライバーのみならず、メカニックやエンジニアも含むプロフェッショナル集団だ。ところがテレビなどで映る緊張感バリバリのチームの雰囲気と普段はだいぶ違い、温かい。正確には私はそう感じ、用事もないのに何となく彼らのピットに足が向いてしまうようになってしまった。
表向きのチーム体制は前述のとおりだが、その裏は“チーム道上”。その全体をサポートしているのがチョン・ヨンフン監督とチームマネージャーの鈴木忍さん。お二人はチームのお父さんとお母さんのような印象がある。
そして2018年からこのチームに加わった今年25歳になる大津選手を育てるお兄さんのような存在が道上選手。
と言うと、道上選手(46歳)は「いやいや、お父さんですよ」という。いずれにしても、このチームは3名の大人がチームの要であり、レースの表舞台でも裏でも大津選手を見守り育てていることが会話の端々から伝わってくるのだ。
ちなみに、大津選手はカート出身のドライバーで全日本でのシリーズチャンピオン経験もあり、以降、フォーミュラマシンでも上位を走っていたフォーミュラ系のドライバー。そんな彼が昨年からスーパーGTに、このチームから参戦をスタートさせたのだ。
それまでと戦術もチームとのコミュニケーション方法も異なるため、大津選手はマシンのコントロール以外にも学ぶことが多い。そこで繰り広げられる様々な出来事がチームの父兄たちにとっては新鮮に映るようだ。そしてそんな大津選手にまつわる出来事をイジれるチームの温かい雰囲気が今の『モデューロ ドラゴ コルセ』チームにはうかがえる。