CR-X最大のピンチを迎えたのは1996年の末、今から23年も前のハナシ。いやぁ、時が経つのは早いね。

伊藤嘉啓氏
バラードスポーツCR-Xとホンダをこよなく愛するカメラマン。ホンダだけではなく旧車にも滅法詳しい。そのため、ホンダ社内からも一目置かれる存在である。当然、写真も腕も一流だ。
そんな彼の愛車CR-Xのオドメーターはなんと68万5000kmを越え。これまで一体どこへ向かったのか、なぜそこまでCR-Xを愛するのか、そして今後の走行距離は何万kmに到達するのか…この連載【地球まで、もう少し。】を通してCR-Xの魅力とともに徐々に紐解いていく。

前回の連載【地球に帰るまで、もう少し。】記事はこちらから!

ハプニングあっての今がある。

とってもみすぼらしい姿のまま年を越して、翌97年の春にやっとフレーム修正のため工場に入庫することになった。当時、CR-Xの車検とか修理で出入りしていたベルノ店に、フレーム修正の取材をしたいと相談したところ、自宅からほど近い鈑金塗装工場を紹介してくれた。

そこは現行のNSXとは違って、非常に志しの高い先代NSXのアルミモノコックのフレーム修正や鈑金塗装もできるという、ホンダボディサービスの指定工場。社長も、担当してくれたベテランの職人サンも、予備知識を持ってないボクにフレーム修正や、溶接、鈑金、塗装のコトをわかりやすくていねいに教えてくれた。

お陰で無事に取材を終え、誌面に展開することができたし、その後の撮影や取材にとても役に立っている。今回のフレーム修正はレストア的な作業じゃないから、長い時間をかけられない。同時に入庫していた他のクルマと同様、ホンダが算定する標準的な時間と工賃でフレーム修正、鈑金塗装をしてもらった。

画像1: ハプニングあっての今がある。

というわけで、ボクのCR-Xは中古車業界的にいうと『修復歴有り』ということになってしまった。だけど、フレーム修正をしたからって走りに悪影響があるようには感じなかったし、何人もの同業者に運転してもらっても、違和感があるとは言われなかったから、キチンと修理されていれば修復歴が有っても問題ないんだなって思ってる。

高い授業料を支払うコトになったけど、クラッシュも含めてとてもいい勉強になったのは間違いないね。フレーム修正ついでに、不調だった純正エアコン一式(ただ単にガスが抜けてただけかもしれないが……)を撤去。あの頃はエアコンなんて要らないって思ってたから、何の躊躇もなく『ついでだから、エアコンも外して』って軽い気持ちでお願いしたんだけど、今思えばチョットばかり後悔……。

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