みなさんは押しがけ始動は得意ですか?
旧いバイクを自分で組み立てたり整備したりして、草レースなどを楽しむことを趣味としている私ですが、旧いロードレーサーで遊ぶ際に必要なテクニックがひとつあります。
それはズバリ!! 押しがけ始動です! ←そんな大げさに言うものでもないです。
押しがけ始動は英語でプッシュスタートと言いますが、読んで字のとおりバイクの車体を押してエンジンを始動させる方法です。
大雑把にご説明すると、イグニッションをオン状態にして、必要あればキャブレターのスターターやチョークやティクラーを使い、ギアを1〜2速に入れて(公道走行車なら2速がほとんど)、クラッチレバーを握ってバイクを押しながらダッシュ! そこそこスピードがのったらおもむろにジャンプしてバイクのシートにお尻をおろし、クラッチをつないでエンジンを始動させます。
今日ではそんなこと知らない! というモータースポーツファンも多いでしょうが、世界ロードレースGP(今のMotoGP)では1986年まで押しがけ始動のスタート方式が採用されていました。翌1987年からはクラッチスタートが採用され、今に至る・・・というワケです。
こちらの動画は、私が愛用している1959年型マンクスノートン30M(空冷500cc単気筒DOHC2バルブ)の押しがけ始動を撮影したものです。旧い単気筒のロードレーサー、とりわけ500cc以上のモデルは押しがけ始動が難しい・・・とよく言われますが、バルブタイミング、点火時期設定、そしてキャブレター調整がちゃんとできていれば、それほど難しいものではありません。
あると嬉しいのがエンジンスターターです
ひと昔前は、「1960年代以前のクラシックレーサー所有しているクセに、押しがけくらいできないなんて恥ずかしい」とうそぶくエンスージャストが多かったです。でもそんなエンスージャストたちも加齢とともに「そんなこと言ってたっけ?」モードとなり、あるモノをこぞってピットに導入するようになりました。
それは・・・エンジンスターターという文明の利器です!
この動画のなかに登場するエンジンスターターは、簡単に説明すると遠心クラッチ式の汎用エンジンの駆動軸にカートのホイールを取り付けた構造で、バイクの後輪を摩擦で回転させてエンジンを始動させることができます。
これならばバイクをえっさほいさと押す必要もないので、体力の衰えた中年 or 高齢者でも安心して旧いロードレーサーのエンジンを始動できるワケです。じつは、動画のなかに登場するタイプのエンジンスターターと同じタイプ(ただし、動画内のタイプよりも馬力が小さいもの)を、私もすでに所有しています・・・(苦笑)。
気分はMotoGP(笑)
このタイプのエンジンスターターはMotoGPとかでも使われているので、構造が似たものをTV中継で見たことある方も多いでしょう。ただこのタイプは、スターターを操作する協力者が必要なんですよね。エンジンの試運転やタイミングライト使って点火時期確認したりするときにも、エンジンスターターはとても便利なのですが、そのためにイチイチ友人・知人を呼ぶわけにもいきません・・・。
そこで、ひとりでも操作できるスターティングブロックに以前から関心がありました。これもMotoGPなどでおなじみの装置で、スターティングブロックなるものに後輪を載せて、バッテリー&電気モーターの力でエンジンを始動させる仕組みです。
使い方としては上の動画のように、足踏み式のスイッチでスターティングの作動を制御できるので、車上の人間ひとりで使えることが大きなメリットです。
私の仲間内でもスターティングブロック愛用している方が多く、みな口々にエンジンスターターより良いよ! なんて言ったりしています。う〜ん、確かに良さげだから、私も導入を考えてみようかな・・・? 年間で多い時は7〜8回くらいレースや走行会に出ることもあるし・・・。
でも、ネットでスターティングブロックのことアレコレ調べてみたら・・・おやまぁ、結構いいオネダンですね・・・。海外のメーカーの一例としては、960〜2,500ユーロ≒12万3,399〜32万1,353円とか・・・。う〜ん、これに送料やらなんやらプラスされるわけですよね・・・。
はい! 決めました! 練習とか鍛錬とか大のニガテな私ですが、腕立て・腹筋・スクワット頑張って、押しがけとバイク整備技術に磨きをかけることを心がけます! (←要は金が惜しい?)。