年間100本以上の映画を鑑賞する筆者が独自視点で今からでも・今だからこそ観るべき映画を紹介。今回の100分の1の映画は、スティーブン・スピルバーグ監督が2040年代の米国を舞台に仮想空間と現実を行き来する壮大なアクションエンターテインメント「レディ・プレイヤー1」。

日本のアニメなど、世界のサブカルチャーに対するオマージュが詰まったSF大作

画像: BD/DVD/デジタル【予告編】『レディ・プレイヤー1』8.22リリース youtu.be

BD/DVD/デジタル【予告編】『レディ・プレイヤー1』8.22リリース

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2045年。貧富の差は極度に広がり、多くの民衆は荒廃した街で貧困に苦しんでいた。彼らの唯一の娯楽は高度に進化したヴァーチャルリアリティ<オアシス>。食事や睡眠、排泄行為以外はすべての時間をオアシスで過ごす。オアシスの中ではどんな夢も叶えることができる。オアシスに繋がったゴーグルさえあれば、人々は現実の苦しみを忘れて理想の自分となって、煌めく時間を過ごすことができるのだ。

そしていまや、オアシスは現実の自分の生活をも一転させて、社会の頂点に君臨するという野望を叶えるラストフロンティアになっていた。その理由は、オアシスの創設者であるジェームズ・ハリデーが残した遺言にあった。彼はオアシスのどこかに3つの鍵を隠した。そしてその3つの鍵を最初に見つけ出した者に、オアシスを所有し運営する全ての権利を譲ることにしたというのだ。

世界中の人々はこの遺言に熱狂し、我こそはハリデーの後継者足らんと宝の鍵探しに必死になった。

主人公のウェイドもその1人。オアシスの中ではパーシヴァルという名で知られる彼は、謎の美女アルテミスや親友のエイチ、ダイトウ、ショウらと共に謎解きに必要な多くの試練へと立ち向かう。

そんな中、ハリデーの遺産を独占するためには手段を選ばない悪徳企業IOIが、ウェイドらの成果を横取りしようと乗り込んでくる・・・・。

オアシスという巨大な仮想空間の中で繰り広げられる、まさしく非日常的・非現実的なアクションと、金田バイクやメカゴジラ、ガンダムなどの日本発のさまざまなキャラクターが登場することでも話題となった、2018年前半の超ヒット作。

ちなみに、登場キャラクターを数えようとばかりしていると映画のストーリーに追いつけなくなるので、要注意だ(笑。

現実と仮想空間を交錯させながら繰り広げられる超絶アクションが見モノ

フル3DCGで製作された映画のパイオニアといえば『ファイナルファンタジー』(2001年)だが、あれは興行的に大失敗だった。時期尚早だったとも言えるが、アニメともいえない、実写ともいえない中途半端な感じが観客に感情移入させなかったのだろうと思う。
それから十数年経過して作られたこの『レディ・プレイヤー1』は、3DCGのテクノロジーそのものは進化しているはずだが、それでも僕にとってはこれがもし100% 3DCGの画面だけ、つまり映画の中のリアリティ(現実)を3DCGで描いたモノだったとしたら、やはりまだまだ感情移入どころか観る気さえ起きなかっただろうと思う。

この作品が絶妙にうまいところは、3DCGの部分が”ゲームの中”であり、現実の世界とリンクして動いているという設定を課しているところなのだ。だから主人公のウェイドにも、オアシスの中での(CGで描かれた)パーシヴァルにも等しく感情移入できる。

ゲームの中のスリルと、現実世界で登場人物たちが追い詰められる様がリンクするからこそ面白く、飽きずに見続けていくことができる。

最近ではeスポーツを自分で楽しむと同時に、他のプレイヤーがプレイしている様を見て楽しむ=観客になることや、そのプレイを実況するeスポーツ専門実況者が現れたりと、ゲームそのものに触れる形が多様化している。

スピルバーグ監督は、そうした流れをよく見極めて、本作を作ったのだろう。映画の終盤で、ウェイドはオアシスの中でたった1人、最後の試練に向かうのだが、ゴーグル越しにウェイド(パーシヴァル)を応援する世界中の参加者たちの姿は、eスポーツの観客の姿と重なるし、本作を観ている我々もまた、同じような立場になっているのである。

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