年間100本以上の映画作品を鑑賞する筆者が独自の観点から映画を評価。今回は珍しく邦画です、新垣結衣・瑛太主演の卓球映画『ミックス。』

少女漫画的な卓球スポコン・ラブコメディ

画像: 「ミックス。」予告 youtu.be

「ミックス。」予告

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【ストーリー】元卓球天才少女の富田 多満子(新垣結衣)は、スパルタだった母親の死後 卓球を辞めて一般企業のOLをしていたが、そこでかつてのライバルであり今でも日本の卓球界のエースとして君臨する江島(瀬戸康史)と再会し、恋仲になる。
しかし江島は若いミックスダブルスのパートナー愛莉(永野芽郁)と浮気、失意の多満子は会社を辞して実家に戻る。

やることのない多満子だったが、実家の卓球クラブが潰れそうなことからコーチとして働き出す。やがて、多満子は経営難を改善する秘策として、選手層の薄いミックスダブルスに絞ったうえで全日本卓球選手権地区予選への出場を目指すことを思いつく。元プロボクサーでバツイチの萩原(瑛太)をパートナーとした多満子は、自分を裏切った江島を見返すことをモチベーションに、必死の特訓に励むのだが---。

水谷隼、石川佳純、伊藤美誠など現役のスター選手がカメオ出演していることも話題となった本作だが、15年も卓球から離れていた多満子と、元プロボクサーの運動神経をもってしても完全初心者の萩原の2人がたとえ予選とはいえわずか1年ちょっとの特訓で日本トップ選手と渡り合えるレベルに達するには、何か秘策とか裏技がないと無理でしょ、と思わざるを得ないが、実際には真っ当な努力と練習だけしか描かれない。卓球をナメるな、とツッコミたいが、
卓球業界はそこは良しとしているのでしょう。

一番残念なのはガッキーが可愛く見えないこと

本作はとかくツッコミどころが多い。
まず、本編119分というのが長すぎ。尺を埋めるためだったのだろうか、主人公の2人以外の登場人物たちのある意味どうでもいいエピソードを入れ込んでいるのは、作品のスピード感を削ぐので無駄のように感じた。妙に間延びさせるから、余計なアラが目立つ。
(例えば、ちょっとネタバレになってしまうが、地区予選で多少いい成績を残したくらいで、クラブの経営難を解消できるものだろうか?、出場を一旦取りやめたなら、当日になってやっぱり出る!みたいなことができるのだろうか?=ということはそもそもドタキャンするつもりだったの?運営側に出場キャンセルをれんらくもしてなかったの?、など)
速力で巻き込んでくれたら矛盾がいくらあろうが、「そこはホラ、映画だから」で済むのだが。

そして何より残念なのが、本作ではガッキーが可愛く見えないということ。彼女が貧乳・長身なのは最初から知っているが、本作では逆にその印象しか残らなかった。なんだか自分勝手でギスギスしたこじらせた人、という感じのヒロインに、感情移入もできなかったのである(ザンネン!)

結局のところ僕は邦画が好きでないのだ、ということかもしれない。なので、珍しくかなり辛口になってしまって申し訳ないけれど、関係者の皆様、ご勘弁ください。

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