マシンはインディアンスカウトFTR750!
生涯で骨折433回・・・という世界記録を持つ伝説のスタントライダーであるイーブルですが、彼の売りはデアデビル・・・命知らずと呼ぶにふさわしい大ジャンプの数々でした。1965年から1977年の間、イーブルは80以上の大ジャンプスタントに挑戦していますが、その中でも今も多くの語り草となっている"ヤバイ"大ジャンプ3つを、1日で再現する試みにトラビス・パストラーナが挑みました!
52台の廃車を飛び越えるジャンプは・・・1973年にカリフォルニア・ロサンゼルスでの50台の廃車を飛び越えるスタントの再現でしょうね。このときイーブル・クニーブルが使ったのはハーレーダビッドソンのダートトラックレーサー、XR750ですが、今回パストラーナが乗ったのはハーレーダビッドソンのライバルであるインディアンのスカウトFTRというところがちょっと面白いです。
このアテンプトは・・・動画のとおり見事成功! その距離は143フィート≒43.6メートル!でした。
伝説を再現するビッグジャンプ!
16台のグレイハウンド・バスを飛び越えるジャンプはおそらく、1975年のオハイオ州シンシナティ近郊のキングスアイランドでの14台のグレイハウンド・バス・・・の再現ですね・・・。
この再現にも見事パストラーナは成功! 距離はナント! 192フィート≒58.5メートルでした!
そして再現された"伝説"の最後は・・・失敗ジャンプではありますが、イーブル・クニーブルのジャンプのなかでも最も有名な挑戦のひとつ・・・1967年のラスベガスで行った、シーザースパレスの噴水越え・・・です。このときはXR750はまだ登場しておらず、当時アメリカで大人気だった英国製バーチカルツイン650ccのトライアンフ・ボンネビルが使われました。
着地後ハデにクラッシュしたイーブル・クニーブルは全身の骨複数箇所を折り、29日間も病院で昏睡状態になるという大怪我をしましたが、このジャンプが彼の名声を世界的なものにしたといえるほど、歴史に残るスタントになりました。
フリースタイルモトクロスを世界的人気のアトラクションとした立役者である、現代のデアデビルたるパストラーナは、最後の挑戦も見事成功! その距離は149フィート≒45.4メートルでした!
1960〜1970年代・・・イーブルの時代の古典的マシンに比べると、現代のバイクはサスペンションなどシャシーが大幅に進歩しているので、かなり楽なアテンプトと思う人もいるかもしれません。でも、使い慣れたモトクロッサーでなく、大きく重いインディアンスカウトFTR750で大ジャンプするのって、手練れのFMXライダーでも相当怖いと思います・・・。
それを見事やり遂げたパストラーナに、惜しみない拍手を送りたいと思います!!