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クルマ好きなら(バイク好きも)わかるぅと思わず叫んでしまうリアルさ
楠作品の主人公たちはおしなべてクルマ好き。飛ばすのも好きだけど、とにかく車が大好きなんです。
本作の主人公である工藤圭介も40歳をとうに過ぎたいまでも、首都高をGT-Rで走り回って、パーキングエリアに車を止めて仲間と缶コーヒー片手にダベっているだけで無性に楽しくなっちゃいます。
バイク乗りもそうですけど、さんざん走った後にコンビニの前とかで愛車を停めて(それを眺めながら≒冬の寒い日なんかだと、空冷エンジンのフィンがキンキン音を立てながら冷えていくさまがめっちゃ楽しい♡)、暖かい缶コーヒー飲みながらどうでもいいことをいろいろ話したりするのがほんと楽しいんですよね。
そんなクルマ好き(バイク好き)の気持ちを完璧理解してくれてるよなー、といつだって感激するのが楠作品なんです。
GT-Rと911は別格なんだな、といつも思わせる・・・
冒頭でも述べましたけど、本作はGT-R専門ショップのオーナーでありチーフチューナーである工藤圭介が主人公。とにかくGT-R、それも34Rにこだわります。首都高バトルなんてもうやる時代じゃない、そう理解はしながらも、ココロで(『銀灰のスピードスター』の主人公であった)元木明彦の空冷ポルシェとのバトルを望んでしまうあたり、マジでガキwです。
『湾岸ミッドナイト』でもそうでしたが、楠作品においては、とにかく911(それもターボ)が別格扱いされていて、すべての車のセンセイ扱いなんですね。その911に唯一日本車で対抗できる存在としてGT-Rが登場するのが通例です。(あ、RX-7は格としては下ですが、それでも大関クラスくらいには良い扱いw。さらにBMW、とくにMシリーズは、ハコ車=セダンを捨てずに911に真っ向勝負をしかける覚悟と気合の入った車として常に評価は高い。これらも全作品通して一貫してます)
考えたら、バイク漫画の金字塔『あいつとララバイ』でも911は水曜日のシンデレラの愛車として登場するし、楠先生の好みはずっと変わってないってことですよ。
GT-Rにこだわる工藤と空冷911にこだわる明彦。
この二人は車に関わる者として急接近しますが、個人的な仲の良さとは別に、二人のバトルも近づいているようです。果たして、二人の超高速バトルはいつ実現するのでしょうか。
GT-R vs 911。これからも目が離せません!