ホンダ時代はSSPで2つのタイトルを獲得!
1984年生まれのソフォーグルが初めてSSPに参戦したのは2003年のことでした。前年、ドイツのヤマハR6カップを走った彼はその流れからR6での参戦でしたが、スポット参戦で目立った成績を残すことはできませんでした。2004〜2005年はヤマハR1で欧州スーパーストック選手権に参戦したソフォーグルは、初年度に年間3位を記録。翌年はわずか6点差でタイトルを逃しましたが、その活躍ぶりから2006年のSSPフル参戦の機会を得ることになります。
2006年からホンダに移籍したソフォーグルは、第9戦オランダと第10戦ドイツを連勝。この年年間3位に輝きます。そして2007年は優勝8回、2位3回、3位とリタイアがそれぞれ1回という優秀な成績で、初のSSPタイトルを獲得しました! なおシーズン8勝は、SSPの新記録でした。
2008年はSBK(世界スーパーバイク選手権)にステップアップするチャンスを掴んだソフォーグルでしたが、シングルフィニッシュは第13戦フランス・レース1の9位が唯一・・・と低迷します。しかしその年のSSP最終戦ポルトガルに参戦したソフォーグルは見事優勝! SSPでの適性の高さを示しました。
2009年からはSSPに復帰しますが、3勝で年間ランキング3位に甘んじます。しかし2010年は全戦で表彰台獲得!(優勝3回、2位7回、3位3回)という超安定した成績で2度目のSSPタイトルを獲得することに成功しました。
カワサキ時代に3度のタイトルをゲット!
2010年、ソフォーグルは事故死した富沢祥也に代わるテクノマグ-CIPチームのライダーとして、Moto2のシーズン終盤の2戦にスッターに乗り参戦しました。翌2011年も同チームよりMoto2に参戦したソフォーグルでしたが、オランダで2位入賞した以外は目立った活躍はなく、年間ランキングは17位に終わりました。
2012年以降はSSPに専心することになったソフォーグルは、このカワサキ時代に黄金期を築きます。2018年までの間、25勝を獲得。2012、2015、2016年と3度チャンピオンに輝きました。
SSPの王者として君臨していたソフォーグルですが、2017年は彼にとって受難の年となりました。開幕前には指を骨折し序盤の2戦を欠場。そして9月の第10戦フランスで骨盤3箇所を折る大怪我を負い、全治12週間という診断を下されることになりました。しかし、驚異的な回復力と強靭な意思でソフォーグルは最終となる12戦カタールに復帰。見事3位表彰台を獲得しています!
今期は大久保光のチームメイトとしてプセッティレーシングからエントリーしていたソフォーグルでしたが、開幕戦オーストラリア以外は欠場していました。33歳という年齢、そして怪我の影響・・・十分戦って結果を残してきた彼が引退を決意することに、ストップをかけられる人はいないでしょう・・・。
彼がSSPで幾多の記録を築けたのは、ステップアップのためのクラスであるSSPに長年参加し続けたため・・・と揶揄するファンもいるかもしれません。しかしモータースポーツの厳しさを知る真のファンであれば、ソフォーグルの偉大さを疑わないでしょう。なお今後ソフォーグルは、後進のライダーの指導者というポジションで、ロードレース業界に関わり続けることを考えているそうです。ひとまずは・・・お疲れ様でした!