バージニア州に本拠地を置くベンチャー企業、ロゴステクノロジーズが、ちょっと興味深いモーターサイクルを開発しています。なんと、この「サイレントホーク」というモデル、軍用目的で作られた2WDのハイブリッド車なのです!

ステルス性を活かすためのハイブリッド機構!

サイレントホーク・・・スティーブン・セガール主演映画風なら「沈黙の鷹」とでも言いましょうか? それはさておきこの1台、第2次世界大戦以降は熱心に開発されることのなかった軍用モーターサイクルの分野で、かなり革新的な製品と言えるのかもしれません。

サイレントホークの特徴である2輪駆動+ハイブリッドシステムは、今の時代だから可能となった軍用モーターサイクル向けの技術でしょう。悪路の走破性を向上させる2輪駆動は、ホイールインモーターで実現。そして斥候などの軍事作戦で大事なステルス性(索敵されないこと)は、ハイブリッドシステムで発電した電気で駆動すれば、既存の軍用車の内燃機関特有の排気音にも悩まされることもありません。

超一流科学メディア、ポピュラーサイエンスで紹介された、ロゴステクノロジーズのサイレントホーク。基本ジオメトリーはオフロードバイクのそれで、様々な燃料を使える内燃機関を用いたハイブリッドシステムと、電動モーターを利用した2WDシステムがその特徴です。なお車重は350ポンド(約156kg)、行動範囲は170マイル(約274km)です。

www.popsci.com

サイレントホークは、アルタ・モータースの電動モーターサイクル、レッドシフト(写真)をベースにしています。これにロゴステクノロジーズの手により電動前輪駆動と、ガソリン、ジェット燃料、プロパン、AVガスなど複数の燃料に対応したハイブリッドシステムが追加されてます。

www.altamotors.co

平和な社会でも役立ちそうなモデルですよね

センサーやドローン開発などで、米防衛省とも密接な結びつきのあるロゴステクノロジーズゆえ、軍用車の可能性を追求してこのサイレントホークは生まれたわけですが、軍用じゃなくてもこの2WD&ハイブリッドシステムの構成って、民間用のモーターサイクリストとしても魅力的・・・と思いました。

モーターサイクルが世の中で嫌われる大きな理由に内燃機関の排気音がありますが、サイレントホークのサイレントモード・・・電気モーターだけの走行を使えば、早朝・深夜の住宅地走行でも騒音で気をつかう必要もありません(無音走行ゆえの衝突事故は要注意ですけど)。

バッテリーの小型・高性能化が、思ったよりそのあゆみがノロノロな今、広義の電動モーターサイクルの一形態としてはハイブリッドって一番現実的な気がします。ただ一般に兵器ってチョー高額なので、サイレントホークもご多分にもれず一般的なオフロードバイクよりはるかにお高いんでしょうね。現実的なお値段まで下げるべく、軍用車より数が見込める民間用開発にも勤しんで欲しいです!

こちらは超一流報道メディア、CNNが報じるサイレントホーク試作車の動画ですが、まだ前輪駆動ではなかった状態みたいですね。続報が届き次第、紹介したいと思います。

画像: The U.S. military's stealth hybrid dirt bike youtu.be

The U.S. military's stealth hybrid dirt bike

youtu.be
コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.