スーパーバンの歴史をご紹介します
モータースポーツに詳しい人はご存知と思いますが、フォード・トランジットを改造した爆速マシン「スーパーバン」の歴史は1971年からスタートしています。その初登場はブランズハッチのイースター・ミーティングで、名機GT40のシャシーにバンのトランジットのボディを組み合わせて作られました。400馬力のV8エンジンにより、約150mph(約241.4km/h)の最高速をマークする、まさにスーパーなバンでした。
フォードUKが宣伝用に企画したスーパーバンは、テリー・ドルーリー・レーシングが製作を担当しました。1978年にはトランジットのモデルチェンジに合わせ、マーク2が作られています。
1984年には、スーパーバン2が製作されています。ボディはFRP製でシャシーはグループC用のフォードC100のものが使われました。エンジンはコスワースのV8を搭載。製作を担当したのはオート・レーシング・テクノロジーでした。
ドニントンパークでデビューしたスーパーバン2ですが、シルバーストーンのテストでは174mph(約280km/h)の最高速を記録したと言われてます。その後すぐにトランジットの3代目が市販されたため、巨大なサイドエアインレットが特徴なスーパーバン2の活躍した期間は、初代スーパーバンよりだいぶ短いものでした。
最も長生きだった3代目スーパーバン
1994年には、5代目トランジットのイメージのスーパーバン3がデビューします。ボディは実際のトランジットより若干小さなサイズに縮小されており(7/8スケール)、エンジンはコスワースのV8、HB(3,498 cc)にアップデートされていました。
DRLエンジニアリングが製作したスーパーバン3は2001年まで公に使われており、シリーズで最も長生きした1台となりました。2004年にはスポーティング&ヒストリック・カー・エンジニアリングによって、エンジンをより実用的?なコスワースのプロスポーツ3000(V6)に積み替えられています。
2013年のFOSで走ったスーパーバン3ですが、バンのスタイリングからレーシングカーのサウンドを轟かせるギャップがとても魅力的です。歴代スーパーバンの走りを、ぜひ動画でお楽しみください。