代表的B級映画と思うのだがすでに次回作の企画も動いているヒットシリーズ
数世紀もの間続くヴァンパイアとライカンの抗争を描いたダークファンタジー。
吸血鬼と狼男が仲が悪い、という設定は吸血鬼の青年と人間の美少女の切ないロマンスを描いた「トワイライト」シリーズにも踏襲されているが、これって”そういうもの”として欧米では常識の設定なのだろうか。
アンダーワールドでは、基本的に人間は部外者であり、あくまでヴァンパイアとライカンの戦い、もしくはヴァンパイア一族の中の(文字通り)血で血を洗う権力争いがストーリーの軸である。
第4作目の「アンダーワールド 覚醒」(2012年)では、異種であるヴァンパイアとライカンの存在に気づいた人類が彼らの戦いに割って入るのだが、本作「ブラッド・ウォーズ」では再び人間は蚊帳の外。あくまでヴァンパイアvsライカンの戦いで終始する。
本作では前作で明らかになったセリーンの娘イブ(ヴァンパイアとライカンの混血種)の血を得ることでヴァンパイアを駆逐するパワーを得られると信じるライカンたちと、セリーンの血を得ることで昼間も活動できる力を得ようとするヴァンパイアの反乱分子の、混迷した戦いが描かれている。
アンダーワールドシリーズは、B級映画と思うのだが、シリーズがすでに5作製作されているように、非常に人気のある作品だ。正直それほど面白いと思わないのだが、実際には全てのシリーズを僕は観ている。どこか常識外の魅力がある作品、ということなのだろう。
年齢の限界を軽々と超えていくケイト・ベッキンセールの美しさ
黒髪に細身の肢体。黒い革(ラバー?)のボディスーツに身を包んだセリーン役のケイト・ベッキンセール。今年(2017年)には44歳になる彼女だが、いまだにボディラインは完璧で、激しいアクションの中で見劣りしない美しさを保っている。
彼女が華麗に宙を舞い、光と影が交錯する中での銃撃戦や剣舞を見せるシーンは実に見応えがある。それが全てであり、それだけでもアンダーワールドシリーズを観続ける価値があると言わざるを得ない。