人類に仇なす魔女たちと戦い続けるハンター
主人公コールダーは斧と十字団 所属の魔女ハンター。800年前に倒した魔女の女王の怨念によって、不老不死となり、現代においても魔女狩りを続けている。
コールダーの過去の功績によって、魔女たちは人間との共存に同意し、その魔術を人間に向けて使わないという誓約を行ったはずだったが、中には人間たちを蹂躙したいという欲望を抑えきれない者もいて、コールダーはいまだに魔女狩りを続けているというわけだ。
そして舞台は現代のニューヨーク。
コールダーの歴代の相棒として、彼の仕事ぶりを記録する役目を持つ神父”ドーラン”が突如殺害されるが、それは世界を再び暗黒時代に変えようとする魔女たちの宣戦布告だった。コールダーは後任の37代目ドーランと共に調査に乗り出す。
ヴィン・ディーゼル好きなら期待していい作品
37代目ドーランとしてコールダーの相棒を務めるのは「ロード・オブ・ザ・リング」シリーズのイライジャ・ウッド。さらに先代(36代目)ドーランは名優マイケル・ケイン。公開時にはあまり話題になっていなかったように思うが、主役のヴィン・ディーゼルを含めてなかなかに有名どころを揃えた作品であり、B級映画と呼んでは失礼に当たるだろう。
ヴィン・ディーゼルといえば「ワイルド・スピード」のドミニク役で知られるが、僕にとっては「トリプルX」の主人公ザンダーの方が馴染みが深い。実際彼は「トリプルX: 再起動」でザンダー役に復帰して成功を果たしている。
(ディーゼルは常に坊主頭にマッチョで、どの役でもほぼ変わらないが。このあたりは僕が好きなジェイソン・ステイサムと同じだ)
外見的には常に変わらないディーゼルだが、「ワイルド・スピード」のドミニク役ではどことなく弱気や怯えたような表情が見え隠れする。その点本作でのヴィン・ディーゼルは、不死という設定もあってか自信満々で、ザンダーにダブる。つまり、僕にとっては本作は実にヴィン・ディーゼルらしい作品である。