そう、後藤センセイが一生守り通したい”かくしごと”は”描く仕事”。
久米田康治先生の、笑えてほっこりする愛らしい作品「かくしごと」を紹介します。
娘(姫ちゃん)を愛するがゆえにイバラの道をあゆむ漫画家のパパの奮闘を描く、可愛くも笑えるお話
後藤家にはお母さんがいません。早くに亡くなってしまったようです。
それだけに可久士パパは小学四年生の姫ちゃんを溺愛しています。漫画家としては、ほどほど、そこそこ売れているので、生活には困りませんが、過去の最大のヒット作「きんたましまし」が、小学生あたりにはとってもウケちゃうお下品・オゲレツ、PTAから目をつけられちゃいそうな内容の漫画であったため、姫ちゃんがそんな漫画の作者の娘だと知られたら学校でいじめられちゃうっと思い込みます。
そこで、生涯を賭けて自分が漫画家であることを、姫ちゃんに隠し通すことを誓うのです。(漫画描くのをやめたほうが楽だったのでは?と思ったりしますが、それは言いっこなしw)
現在3巻までKindleで買えますが、続刊を心待ちにしていることは、ぼくの「かくしごと」です
無邪気な姫ちゃんや、周囲のちょっぴりおかしな人たちとの交流の中で、妄想気味(暴走気味)のパパの奮闘は、なかなかに笑えるし、なんだかこんなパパが父親だったらよかったかもなーと思えるほど愛に溢れていて微笑ましいです。
全体のトーンは、淡く可愛く、コメディタッチで進んでいますが、ときどき成長した姫ちゃんが、かくしごとに気付いちゃうシーンが出てきて、そこにはパパが登場しないんで、あれ、これ、どうなっちゃうのかな、と不安に感じちゃったりもします。
ただ、物語の進行は遅く、時間の経過もサザエさん的に流れてはいかないので、まだまだ当分パパの奮闘を楽しめそうです。この作品において、不満は(月刊誌の連載ということもあって)なかなか続刊が出てくれない、ということですかね。
トーマス、すっかりハマっていること、誰にも言いたくないんです、隠し事なんです。