Kawasakiのバイクを語る上で、欠かせない存在である空冷Z。そんなZの開発物語を、当時の開発担当者の話を交えて迫っていきたいと思います。続いては、エンジン開発陣の苦闘のお話。
【稲村暁一さん】Z1からZZR1100まで、ほとんど全てのカワサキ4サイクル車を開発設計。Z1・Z2に関しては主にエンジンを担当。
【井上隆至さん】Z1/Z2の動弁系、クランク等の開発、Z400のエンジン設計を担当。
【大槻さん】当時の稲村さんの上司。あだ名はHP。
【荒木徹さん】1000に移行する辺りからZに携わる。技術総括部プロジェクト室主幹。

カワサキにとって全く未知のモノだったDOHC並列4気筒

画像: (オートバイ Classics©モーターマガジン社) www.motormagazine.co.jp

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井上「いろんな四輪のエンジンとか徹底的に比較、スケッチしました。例えばコンロッド。それぞれ自分らで応力計算して、比較し、その中で一番厳しい条件の下でZ1を設計しました」

今でこそ頑丈の代名詞となっているZ1のエンジンだが、試作・実験段階ではよく壊れたそう。

井上「それがまた、みんな私が担当していたところばかりで(笑)。一番苦労したのはコンロッド大端部のベアリングとジェネレーターの取り付けボルトですか」

稲村「我々にしてもプレーンベアリングを使える技術はあったんですよ。じゃ、なんであんなむづかしい組立クランクやったかというと、プレーンベアリングが壊れるのは結局ゴミなんです。それは当時では避けがたいと判断しまして。やったお陰で、ま、高いもんになりました。次から途端にヤメました(笑)」

耐久性に優れ、力強いイメージしかないZのエンジン。しかし、カワサキにとって、初の挑戦となったこのエンジンの開発には並々ならぬ苦労の連続だったそうです。

新しい事を思いついては試してみて、それをとにかく連続で高回転高負荷でぶんぶん回す。すると、また別の不具合が見つかるという風に、何度も何度も難題に直面しては打ち破り、耐久性に優れたエンジンが出来上がりました。

そして、耐久性以外に重視したのはメンテ、整備性。。車載状態でヘッドが取れる、シリンダーが取れるなど、整備のしやすさにも試行錯誤を繰り返し、着々と現在のカワサキ『Z』が出来上がっていったのです。

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