唯一の2輪・4輪グランプリ覇者は、やっぱり速いです!
第2次世界大戦後から連綿と続く、長い2輪・4輪のグランプリの歴史のなかでも、2輪・4輪の両カテゴリーで最高峰を制覇した人物は、サーティーズただひとりです。2輪のGPでは350/500ccクラスで計7度! そして4輪F1では1964年にチャンピオンになった彼は、誰もが認めるレジェンド・ライダー&ドライバーです。
1967年には、ホンダF1(RA300)に乗り、イタリアGPで優勝。ホンダチームにF1通算2勝目をプレゼントした人物としても、日本では知られていますね。1970年以降のサーティーズは、レースチームを主宰する傍ら2輪・4輪販売店も経営。そして、1978年にレースチームの活動を停止してからは、趣味でヒストリック・ロードレースを楽しむようになりました。
こちらの動画は、正確な年はちょっとわかりませんが、オーストラリアのニュー・サウス・ウェールズで開催されたレースの動画です。アマルー・パークがその舞台で、ビッグ・ジョンはディビジョン1/2クラス(市販レーサー対象)に1958年型マンクスノートン30Mで参戦しています。
偉大なチャンピオンの、華麗な走りをご堪能ください!
この当時は、まだヒストリック・ロードレーシングの黎明期と言える時代で、1990年代以降のレプリカ全盛の時代とは異なり、1962年以前に作られたオリジナルのマシンが走ってました。そんなこともあってか、最近のヒストリック・ロードレーシングに比べると、絵面がとても"クラシック"な雰囲気を醸し出しています。
J.サーティーズのスムーズなライディングは、現役当時に"マシンに溶け込む"と評されていました。車人一体化したかのように、まるで自分の体を動かすごとく意のままにマシンを自由自在にコントロールする・・・ビッグ・ジョンの卓越したライディング技術を端的に表現する言葉ですね。
そんなマエストロの華麗な走りは、こちらの動画でも堪能することができます。約7分半の動画ですが、手に汗握る英国製サラブレッド・レーシング・モーターサイクル同士の熱いバトルを、ぜひお楽しみください!