恋愛に関してもモテモテだけれど自覚なしで、恋をしたという自覚さえ持ったことがない、という超鈍感・超受け身の人生を歩んできた、ある意味男の敵とも言える男が初めて恋をした?
この関根くん、齢30才にして、初めて?自分には人間として男として重要な何かが足りていない、という思いに至ります。どんなスポーツでも勉強でも、努力なしにできてしまうがゆえに、何かに必死になって取り組んだことがない、したがって、誰かや何かに夢中になったという記憶さえない、ある意味可哀想なイケメン、それが関根くんなのです。
だから、当然ですけど、彼は友達が少ないんです。ちょっと鈍感で自分勝手な感じなだけに関根くんに対抗意識を持たない友人が一人いますが、そのほかの男には、どうしても敵愾心を煽ってしまいます。だって、何も努力しなくても、何やっても自分より上手で、勉強もできて、異性にモテる、なんて男、そばにいたらいやですよねw
そんな関根くんですが、やっぱりこれじゃあいけない、と思って何かに打ち込んでみようと思い立つんですが、なぜか手芸を始めることになるんです。どっかズレてるのが関根くんなわけですが、そこの手芸屋主人のお孫さんのサラちゃんに生まれて初めて”自覚を持って”恋心を抱きます。
見た目にはクールでさりげなくて、女扱いに慣れているかのようで、サラちゃん警戒心で思い切りガードを上げちゃいますが、実は関根くん(性の経験は豊富なれど常に受け身なので)ウブで迷ってばかりいるんです。そんな二人、数多くのすれ違いを乗り越えて、無事恋仲になれるでしょうか、というお話です。
え?ハッピーエンドなのかって?
はい、そうですね。
ただですね、なんか初々しい展開が続くわりには、最後の最後で割と唐突というか、いきなりというか、妙に大人で生々しい展開になって、トーマスちょいびっくりしちゃいました、です。
でも、なかなかに面白くて、恋をしてみたくなる良い作品なので、大人の皆さんもぜひ、トライしてくださいませ。