ロレンス読者の皆様は、オンロードのスポーツ・モーターサイクル好きが多いみたいですが(※私調べ?)、この新型モトクロッサーのニュースはそんな方にも注目度高いのでは?と思います。モトクロスファンにはおなじみのホンダCRF450R(4ストローク単気筒)ですが、その2017年モデルにはなんと強度があって軽量な材料である、チタン材の燃料タンクが採用されているのです!
ホンダに新日鉄住金が提案して採用された技術
量産モーターサイクルの燃料タンク本体にチタン材が使われるのは、これが初めての出来事です。鉄よりも軽くて、ステンレスよりも耐食性に優れるチタン材やチタン合金は、クルマやモーターサイクル、自転車、腕時計、メガネ、ゴルフクラブ、アクセサリー、食器などなど、私たちが接することができる商品にも採用されています。ただ、一般に加工性が良くないなどの理由でチタンのパーツを作るのはコストがかかるため、おいそれと採用できない材料ともいえます。
このたび、CRF450R用燃料タンクに採用されたのは、新日鉄住金が製造するチタン材。プレス成形性、溶接性、異方性(方向によって、性質や特性などが異なること)などの課題を、ホンダとの連携でクリアしています。
今後も量産車へのチタン材の採用は増える? 乞うご期待です
新日鉄住金はプレスリリースのなかで、今後も自動車分野へのチタンの適用拡大を進める方針を示しています。今まで、モーターサイクルでチタン材やチタン合金を使うというと、レーシングモデルのような特殊な機種の、コンロッド、吸・排気バルブ、バルブスプリングリテーナー、エキゾーストパイプ、そしてボルト類などのパーツという例がほとんどでした。
軽く、強く、耐食性に優れ、そして耐熱性も鉄より上・・・そんなチタン材料を使った各種パーツが加工や生産技術の進歩によって、ドンドン量産モーターサイクルに比較的安価で採用されるようになったら・・・めっちゃ軽いモーターサイクルが作られたりとか、いろいろ夢が広がりますね! まぁ一足飛びにできることではないのでしょうが、そんな日が訪れることを楽しみに待ちましょう。