トヨタ MIRAI とホンダ・クラリティ フューエルセルの登場で、本格的に実用化が始まった水素燃料電池車(FCV)。水素で発電してモーターを回して走るから、乗り味は電気自動車(EV)と基本的には変わらない。

モーターは発進時から最大トルクを得られるから、エンジン車より出足は力強い。市街地でも高速でも、静粛性は高い。フル加速時に燃料電池が必要とする空気を圧縮するコンプレッサーの音が聞こえるのが特徴的だ。

画像: MIRAI(左)は誰でも買えるが、クラリティは今のところ法人向けのリース販売のみ。

MIRAI(左)は誰でも買えるが、クラリティは今のところ法人向けのリース販売のみ。

MIRAI とクラリティのスペックは大きく変わらないが、加速は MIRAI が少し良いとか、乗り味はクラリティが少し良いとか、乗り比べると微妙な違いが面白い。

さて、燃料電池というと最新のテクノロジーのように思われるが、いまから50年近く前のアポロ計画が脚光を浴びている頃に、宇宙船の電源として既に使われていた。酸素と水素を化学反応させて電気を取り出すというのは、つまり水の電気分解の逆と思えばいい。
しかも、その頃から開発中の電気自動車に搭載することも検討されていたという。

画像: 燃料電池は、最新テクノロジーではない!?

今後、FCVを普及させるために最大の問題は水素供給のインフラだろう。オーストラリアの褐炭を活用するなど、さまざまなアイディアが提案されているが、実現するのはもう少し先になりそうだ。

それでも2020東京オリンピックの頃までには、日本の他メーカーはもちろんドイツのメーカーからもさまざまなFCVが登場するはず。
ガソリン、ディーゼル、ハイブリッド、EV、そしてFCVと選択肢が増えれば、クルマの未来はもっと楽しくなる。

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