みなさんは、ペール・ギリブランドさんって方をご存知ですか? 1934年にスウェーデンのティダホルムに生まれたペールさんは、1956年からボルボでエンジンテストの技師として働きはじめます。1960年からはエンジン開発に従事。ボルボP1800用のB18エンジンの完成に貢献しました。
名車を生み出した名技師の、引退後のホビー・・・素敵です!!
1964年からは、4ストロークエンジン開発技術を評価され、サーブに移籍。サーブ99の開発においては、名機の呼び声高いターボエンジンの完成に貢献しています。有名なサーブAPC(オートマチック・パフォーマンス・コントロール=過給圧自動調整機構)開発も、ペールさんの数々の仕事のひとつです。
そんな名技術者のペールさんが、引退後の趣味として楽しんでいるのが、エンジンの模型作りです。エンジン模型を作ることを趣味にする人は世界中にいますが、ペールさんのすごいところはその対象が、内燃機関が発明されてまもないころから現代のモデルまでという、幅広いラインアップです。

こちらはスーパーカー、ブガッティ・ヴェイロンのW16エンジン模型です。
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こちらもブガッティですが、グッと時代をさかのぼったタイプ35のエンジン模型。もちろん、バッチリ実動なので、エンジン音を楽しめます。
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個人的に欲しい!と思ったのが、1942年型JAP製スピードウェイ用単気筒エンジン模型です。本物同様、メタノール燃料仕様です。そのサウンドに聞き惚れてしまいました。
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このエンジンを見て、ハーレーダビッドソンVツイン?と思ってしまった人も多いのでは? これはスウェーデンの名門ハスクバーナが、1934年にロードレース用に開発したOHV500ccのVツインエンジンの模型なのです。
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1893年・・・19世紀に作られた、世界初の量産モーターサイクル、ヒルデブランド&ウォルフミューラーの模型です。後輪を蒸気機関車みたいにコンロッドで駆動するので、このように車体後部も再現されているわけです。
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熱効率改善を追及して、英国のジェームズ・アトキンソンが発明した、アトキンソン・サイクルの模型(1886年)。
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1903年に初飛行した、アメリカのライト兄弟の「ライトフライヤー」のエンジン模型!!!
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第2次世界大戦で活躍した、スピットファイアなどに搭載されたロールス・ロイス製マーリンV型12気筒の模型です。
www.youtube.comそのサウンドをぜひ、動画でお楽しみください。
こちらに紹介する動画は8分弱とやや長めですが、ペールさんのエンジン模型を見ているだけで、内燃機関1世紀余の歴史を網羅できた気分になれます。それぞれのエンジン音も楽しめますので、エンジン好きの方はぜひご覧になってみてください!
Running scale model engines by Per Gillbrand
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