2015年秋、電動バイクメーカーのミッション・モーターサイクル社が倒産した。

ある企業が、彼らの優秀なエンジニアを引き抜いてしまったため、開発が思うようにいかなくなってしまったかららしい。

www.blogcdn.com
画像: 陽の目を見ることがなかった電動スーパーバイク o.aolcdn.com

陽の目を見ることがなかった電動スーパーバイク

o.aolcdn.com

その企業とはどこか。それはAppleだ。

彼らが電気自動車の開発に動いているのは間違いないらしい。なぜなら自動車は数多くのCPUで管理された、動くコンピューターである。巨大なiPhoneであり、Macと成り得るからだ。

ミッション・モーターサイクル社は、自動車で言えばテスラのような存在で、最高速度 時速200キロ以上を叩き出す電動スーパーバイクの開発を急いでいた。自動車にしてもオートバイにしても、パワートレインを内燃機関すなわちエンジンから、バッテリー+モーターの組み合わせにシフトさせる試み(=電動化)にトライするベンチャー企業は多い。その中でも、テスラとミッション・モーターサイクル社のコンセプトは、一般に普及しやすそうな大衆車の電動化に取り組むのではなく、高性能で高価なスポーツカーやスーパーバイクの電動化を目指すものだった。

カッコよくて速くてエコな高性能車なら、欲しがるのは経済的に裕福なセレブ達だ。そしてセレブが乗り回すような車やバイクであれば、それはブランドとして認知される。つまりセレブ達を顧客にすることでアイコン化し、早期にブランド価値を高める戦略をとったのが、テスラとミッション・モーターサイクルだったわけだ。
テスラは単独でのIPOを果たしたが、冒頭のごとくミッション・モーターサイクルは残念ながら倒産の憂き目に遭うことになった。

自動車(やバイク)のOSを握り、交通状況をすべてデータ化することができれば、文字通りのビッグデータとして、派生するさまざまなビジネスが期待できる。自動車産業はいまだにとても大きな市場だ。例えば、YAMAHAは二輪開発の技術を応用して、低燃費で小型の二人乗り用のコミューターを2019年に販売を開始する。この機会にAppleとYAMAHAが組むという妄想はいかがなものだろうか。

記事のオリジナル(フルバージョン)はこちら

Edited by Lawrence

コメントを読む・書く

This article is a sponsored article by
''.