「Get your kicks on route sixty-six.」は、ナット・キング・コールの有名なあの歌ですね。チャック・ベリーやローリング・ストーンズのカバーも有名ですけど・・・。ちなみにDukeは英語圏でのDUCATIの愛称としてよく使われていました。今ではデュークというと、KTMの人気ネイキッドモデルか、デューク東郷(ゴルゴ13)のイメージですけどね?
ちなみにSixty 2='62の名は、かつてのドゥカティ・シングル時代、アメリカで人気のオフロード車需要に応えるため、ダイアナをベースにしたスクランブラーモデルの初作(250cc)が1962年に誕生したことにちなんでいます。
NAT KING COLE ROUTE 66
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アメリカで1962年に発売された250スクランブラー。イタリア本国では遅れて1968年に発売されることになるが、最後の'74年まで、そのパフォーマンス、扱いやすさ、そしてファッショナブルさが人気を集めた。
www.ducati.co.jpSixty 2 ・・・なかなかいいじゃないですか。
今回、ロレンスツーリングで試乗したドゥカティ・スクランブラー Sixty 2は、久々に日本市場に導入される400ccクラス・・・つまり普通免許(旧中型免許)で運転できるドゥカティです。大型自動2輪免許が教習所で取れるようになった1996年以前は、大型のガイシャに乗りたいけど大型免許がない・・・というユーザーのために日本市場で用意された400ccモデルが、大人気だった時代でした。

こちらは1991〜1996年の間に用意された、ドゥカティ400SS。先代の400F3同様に、当時の中型免許しかないユーザーに、熱く支持されたモデルです。なお400ccモデルは、6速ギアボックスを備えている点が特徴でした。
www.motorcyclespecs.co.zaSixty 2は、ドゥカティ400Mモンスター以来の400ccモデルですが、大型自動2輪免許が昔に比べればはるかに簡単に取得できる今、あえて400ccモデルを市場に登場させた・・・ところに興味がわきます。依然、旧中型・・・今の普通免許しか持たないユーザーは少なくありません。Sixty 2は、そういう「大型自動2輪免許をわざわざ取る必要もないし、教習所に取りに行く時間もない・・・」という人たちには、大いにアピールするモデルといえるでしょう。

サオリ記者がまたがるのは、Sixty 2の3種類の専用カラーのひとつ、アトミック・タンジェリン(その他はオーシャン・グレイとシャイニング・ブラック)。個人的には、オーシャン・グレイがクールで好みかな? 乾燥重量が167kgと軽量なので、小柄な方や女性ライダーでも取りまわしに不安を覚えることはないと思います。
実は、大型車に乗り飽きた?人にピッタリかも・・・?
800ccのスクランブラーを知っている身としては、400ccのSixty 2はパワー不足に思えてカッたるく感じるのかな・・・というのが試乗前の想像でしたが、それは完全に誤りでした。Sixty 2・・・チョー面白いです。
大型のハイパワーモデルではちょっとビビるゼロ速度からの全開加速も、Sixty 2ならば躊躇なく行うことができます。なぁんだ、やっぱりローパワーなんだ・・・と思われるかもしれないですけど、40hp/8,750 rpmの最高出力は必要十分。スロットルがストッパーにブチ当たるまで思いっきりひねれば、信号待ちからの加速で大体のクルマは置き去りにできます。
この、ブチ回して走れる感覚・・・巷の大型車人気ゆえ、普段は最新の大型車ばかり試乗している身には、とても新鮮に思えました。最近の大型車で公道を走ると、フルスロットルの加速感を楽しめるのはホント一瞬です。スポーツモーターサイクル&カーは、フルスロットル状態が一番快感・・・と思う私にとって、それはメチャメチャにストレスフルな気分です。サーキットならば、ホント楽しいな・・・と思えるモーターサイクルばかりなんですね、最近は。
その点でSixty 2は、日常の領域でフルスロットルが楽しめるといいますか、気兼ねなくスロットルを開けられるのが楽しいです。 ※公道では、交通法規を守り、安全運転を心がけましょう・・・ではありますが、法規内の速度域でも楽しめるスロットル開度をキープできる・・・それがSixty 2の399cc・Vツインエンジン最大の魅力でしょう。
先述の通り、Sixty 2は本来、普通自動2輪免許しか持たない方を対象にするモデルですが、スピードがついつい出すぎてしまう大型スポーツ車を、日本の道路で使うことにストレスを感じてしまう大型自動2輪免許所有者にも、オススメしたいモデルです。
自転車に乗っているみたい(←大げさ?)

Sixty 2は、ホント扱いやすさが光ります。どんな乗り方をしても、転ぶ気がしませんでした。止まるような速度でも、パタンと倒れる心配なく車体をコントロール下に置くことができます。
Sixty 2は、そのスタイリングゆえ防風性能があまり高くないですが、高速道路を法定速度内で走っていればロングツーリングが苦になることはないと思います。アップハンドルでリラックスできるライディングポジションなので、街乗りのしやすさでは歴代ドゥカティーのなかでもNo.1ではないでしょうか?(これは、すべての現行スクランブラーに言えることですけど)。
車体が軽くて、低速でも十分なトルクがあるので、ステアリング・フルロックでアイドリング+数百回転の速度でクルクル回っても、転ぶ心配をしないですむ扱いやすさです。これならば、もうちょっとオフ寄りのタイヤを装着して、日本特有の小さな林道をツーリングしても楽しめそうだな・・・と思いました。
ABS(アンチ・ロック・ブレーキ)システムを備えているので、初心者でも安心してハードブレーキングができるのもマルです。税込み89万9,000円という価格で、ガイシャを買えるというのは、ホントいい時代ですね・・・。

閑話休題。サオリ記者のリサーチで選んだ、ロレンス・ツーリングのお昼ご飯もマルでした。うなぎ 松琴楼(神奈川・小田原)のうな重。一般に鰻料理は松竹梅で格付けされているけれど、こちらは重量でオネダンを分けています。提供する鰻の質は、すべて極上・・・つまりドゥカティ・スクランブラーシリーズのように、800ccでも400ccでも、DUCATIの美味しさの質に違いはない・・・のと一緒ですね・・・お後がよろしいようで?

