「イタリアにはスターバックスが無い!」

のをご存じですか?

世界67カ国に22,000店舗(日本国内だけでも1,165店舗!)をもつスターバックスは未だにイタリアに進出していません。

1971年にシアトルにオープンしたスターバックス(当時は豆の卸売がメインだった?)は現CEOのハワード・シュルツ氏(当時小売・マーケティング部門役員)がイタリア出張でエスプレッソバーに感銘を受けて始まりました。

1996年には日本にも進出、銀座に1号店が出来ました

そして遂にイタリアにも進出するニュースが!

画像: カッフェ - 筆者がイタリアに住んでいた時はその美味しさに1日7杯飲んでたことも (流石にカフェイン過多で調子崩します) www.starbucks.com

カッフェ - 筆者がイタリアに住んでいた時はその美味しさに1日7杯飲んでたことも
(流石にカフェイン過多で調子崩します)

www.starbucks.com

破竹の勢いで世界中に店舗を増やすスターバックスも本国には流石に気を使っていたのか。

このニュース、すでにアメリカとイタリアで取り上げられ色々な論争を起こしています。

イタリアのカッフェ文化

イタリア人の生活にはカッフェが根付いています。

朝はカプチーノかマッキャート(起きてすぐにエスプレッソは刺激が強すぎるので、ミルクと混ぜて胃の負担を減らします)、午前の休憩に1杯、ランチ後に1杯、午後の休憩に1杯、夕食後に1杯、と1日に5杯は飲む計算。

夜にコーヒー飲んだら寝れないなんて人にはカフェインレスもあるし、マロッキーノ(カカオとクリーム)や、高麗人蔘由来のカッフェなんてのもある。

スターバックスでも色々なコーヒーの飲み方がありますが、イタリアでも多彩です。

画像: レバー式エスプレッソマシンは南イタリアでよく見ます 家庭用だとLa Pavoniが有名です。

レバー式エスプレッソマシンは南イタリアでよく見ます 家庭用だとLa Pavoniが有名です。

バールの機能はというと

イタリアのバールはカッフェをサラッと飲みながらバリスタや馴染みの常連と軽い会話を楽しむ空間

知り合いにばったりあったら「立ち話もなんだからカッフェでの飲みながら」なんて気軽に入って、サラッと出る使い方

対してスターバックスはコーヒーを飲みながら読書や勉強、親しい友人との会話をゆっくりと楽しむ空間ですよね。

画像: ミラノの老舗バール Camparino www.nytimes.com

ミラノの老舗バール Camparino

www.nytimes.com

”うまくやってくれよ”

“I think it can do OK, like McDonald’s or other chains,” says Martorina, 31. “But it won’t crush or replace the Italian traditions.”

”まあやっていけるんじゃないかな。マクドナルドみたいにさ。だけど今までの伝統であるバールに影響を与えたり、それに変わることはないだろうね”

とはイタリアのバリスタの言葉。余裕あります

確かにイタリアでカッフェを飲むと、スターバックスのエスプレッソは全く別物だし、日本のコンビニ並に町にあるバールで美味しいカッフェ飲めるのだからわざわざスターバックスに足を伸ばす必要はない。

でもフラペチーノは美味しいし、スコーン(筆者的には「やや温め」がオススメ)もあって、なによりも自分の世界に没頭できる、友達とおしゃべりを楽しめるスターバックスの空間もまたありがたいものですよね。

実際にイタリアの若者たちの多くは隣国ドイツや他のヨーロッパの国でスターバックスを体験、利用しているので空間に対価を払う感覚は持っているはず。

画像: スターバックスCEOハワード・シュルツ氏 - かなりの伊達男 イタリアーナたちからの受け良さそう www.nytimes.com

スターバックスCEOハワード・シュルツ氏 - かなりの伊達男 イタリアーナたちからの受け良さそう

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“We’re not coming here to teach Italians to make coffee — nothing like that at all…We have to earn the respect.”

”決してイタリアの人々に新しいコーヒーを教えに行くわけではありません。ただ私達のスタイルも認められたいと思っています”

とはスターバックスCEOハワード・シュルツ氏。

スターバックスのイタリア1号店は2017年にミラノでオープン予定とのこと
まだ1年あるのでまだまだ論争が起こりそうな予感

たかがコーヒー? されどコーヒーなのです

イタリア人の生活に伝統のように根付くカッフェ文化 
アメリカ生まれのコーヒー文化は生き残れるのか、、、

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