1991年。ホンダは東京モーターショーで次世代フラッグシップモデルとしてCB1000SFを公開。「PROJECT BIG 1」と名付けられたコンセプトによるこのモデルは、絶対性能を追求するのではなく「走る者の心を魅了する感動性能」の実現がテーマだった。
あえて大きく、堂々としたイメージを全面に出し、これを乗りこなす余裕と誇りをユーザーに味わわせるためのフォルムは圧倒的ですらあった。
画像: ©東本昌平先生/モーターマガジン社

©東本昌平先生/モーターマガジン社

「ワイルドなイメージを」体現したCB1000SF T2

このBIG1は、1994年に初めて行われたマイナーチェンジと同時に、バリエーションモデルとして追加された、CB1000SF T2だ。

「もっとワイルドなイメージを」という思いからスタートしたT2のデザイン開発。車体全体をブラックアウトすることで硬派な雰囲気を演出し、コンパクトなビキニカウルを装着することで躍動感を感じさせる力強いフォルムを実現した。

画像: 水冷4ストDOHC 4バルブ 並列4気筒・総排気量 998cc・最高出力 93ps/8500rpm・最大トルク 8.6kg-m・6000rpm・sh量重量 262kg (車両オーナー:森田京志 氏)

水冷4ストDOHC 4バルブ 並列4気筒・総排気量 998cc・最高出力 93ps/8500rpm・最大トルク 8.6kg-m・6000rpm・sh量重量 262kg
(車両オーナー:森田京志 氏)

短命だったからこそ いまなお人々を魅了するアウトロー

しかし、このT2はその後CB1000SFの後継モデルであるCB1300SFに継承されることなく、BIG1シリーズの”異端児”扱いを受けることになる。

それでも、いや、だからこそ、このT2にはアウトローとして、今なおオーナーを魅了し、多くのファンの心を震わせる名車となったのである。

画像: マフラーを始め、オーナーの好みを反映したカスタムが少々なされている(車両オーナー:森田京志 氏)

マフラーを始め、オーナーの好みを反映したカスタムが少々なされている(車両オーナー:森田京志 氏)

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