みなさんは英国のオリバーズ・マウントというコースをご存知でしょうか? 英国にはいろいろなサーキットがありますが、この北ヨークシャーにあるオリバーズ・マウントのコースはイングランドで唯一の公道を使ったサーキットなのです。
ミニバイクレースのコースみたいな、コース幅の狭さがオソロシイです・・・。
ここで開催されるレースはもっぱら2輪のロードレースで、そのほか4輪のラリー及びヒルクライムがあったりするのですが、よくもまぁ、こんなところでレースするな・・・という場所なのです。
上のコース図を見ると、4km弱もあるから大きいじゃん・・・と思う方もいると思いますが、問題なのはそのコース幅とエスケープゾーンの無さです。
スカボロー・ゴールド・カップは、オリバーズ・マウントの名物レースのひとつで、マン島TTやノースウェスト200など、公道を使ったリアル・ロードレーシングの常連ライダーも多く出場しています。この狭い幅のコースを、一斉スタートでヨーイドン! よくもまぁ、そんな恐ろしいレースに参加できるものです・・・。
ミニバイクでもちょっと怖いな〜というレイアウトですが、スカボロー・ゴールド・カップの参加者たちが乗るバイクは600cc、1,000cc・・・。アタマおかしいとしか思えないですね。当然、レース中に転倒者が出ると、多重クラッシュになりやすいです。コースレイアウト的に、マン島TTやノースウェスト200ほどスピードが出ていないのが、せめてもの救いと言えるのでしょうか?
どれだけスリリングなのかは、動画でチェックしてください・・・。
どれだけオリバーズ・マウントのレースが、普通のレースと違うかはこの動画でわかると思います。2013年9月、雨のなかのスカボロー・ゴールド・カップのレースで、名手ブルース・アンスティがクラッシュしたシーンを収録しています。幸いヘアピンからの上りの位置でスピードが低く、アンスティは無傷でした。
なお、スカボロー・ゴールド・カップでは、サイドカークラスも開催されてます。このコース幅で、よくやるなぁ〜と呆れる・・・もとい感心するしかないですね。
コースと観客席がチョー近いのも、オリバーズ・マウントの特徴で、観戦の迫力は圧倒的です。毎年9月スカボロー・ゴールド・カップ以外にも様々なロードレースが開催されるので、英国に行く機会がある方は、ぜひスケジュールをチェックしてタイミングが合えば観戦してみることをオススメします!