バイクに乗る楽しみってなんでしょうか。風を切る快感? ほかの乗り物では得られない加速感? どんな場所でも、どこまでも走って行ける走破性?


 僕は、バイクの魅力は軽くパワフルで、どんなことでも出来そうなバイクならではの特性が生む「自由」こそ魅力の本質だと思っています。原付からオーバー1リッターのスーパースポーツまで、その本質は変わらないと。
 そんな「自由」さを映像として表現した映画の傑作が、1971年に公開されたドキュメンタリー・フィルム「オン・エニー・サンデイ」。日本では「栄光のライダー」というタイトルで公開された、ブルース・ブラウンによる名ドキュメンタリーです。


 ブルース・ブラウンはサーフィン映画「エンドレス・サマー」でも知られるドキュメンタリーの巨匠。そして、その息子にダナ・ブラウンがいます。父のDNAを受け継いだ彼も、やはりドキュメンタリー映画を手がけています。革新的な映像で高い評価を受けたサーフ・ドキュメンタリー「ステップ・イントゥ・リキッド」、そしてメキシコで1967年から開催されているデザートレース、BAJA1000を追った「ダスト・トゥ・グローリー」。オフロードファンでなくても夢中になってしまうスリリングな展開と、バハカリフォルニア半島の美しさ、そしてレースを支える人々の素敵な側面が見えてくる素晴らしいモータースポーツ・フィルムです。


 その親子が力を合わせ、現代にマッチした新たなバイクドキュメンタリーを発表。それが「オン・エニー・サンデイ・ネクストチャプター」。これまでもオン・エニー・サンデイの続編はいくつかあったのですが、今回はルーツたるオン・エニー・サンデイのまさに現代版と言える内容。フリースタイルモトクロス、MotoGP、ダートトラック、モトクロス、エクストリームエンデューロ、そして電動バイクによるパイクスピーク・ヒルクライム、ボンネビルまで、幅広く取材した映像とインタビューがふんだんに盛り込まれています。


 また、モータースポーツ以外にも、世界的なカスタムバイクビルダーであるローランド・サンズがインタビューに答えていたり、アフリカやベトナムなどでバイクがどのように愛されているのかを描いている部分があるのもポイント。
 そんな素晴らしいドキュメンタリーを、今月末3本同時に見られるイベントが行われることになりました。上映されるのは上記の「オン・エニー・サンデイ・ネクストチャプター」、「ダスト・トゥ・グローリー」、そしてマン島TTレースのドキュメンタリーである「クローサー・トゥ・ザ・エッジ」。マン島TTのトップライダーであり、ユニークなトークでイギリスではタレントとしても著名なガイ・マーチンを中心に、TTの厳しさと素晴らしさ、そしてそこで闘うライダーたちの姿を等身大で感じられるこれも名作です。


 いずれもバイク乗り以外が見ても楽しめる内容の映画ですが、僕個人としては、ぜひバイクに"まだ"乗っていない人を連れて行って見せてあげてほしいのが「オン・エニー・サンデイ・ネクストチャプター」。
 これを見たら、バイクって楽しい! 凄い! 気持ちよさそう! と思ってもらえます。会場は東京・渋谷のユーロライブ。ぜひ彼女や友人を誘って出かけてください。バイクで行く人は、ヤマダ電気LABI渋谷の屋上駐輪場がいろんな意味でインパクトあってお勧めです。

モーターサイクル・フィルム・デイ 概要

問い合わせ●ウィック・ビジュアル・ビューロウ
TEL/03-5363-1070


■日時/2016年1月30日(土)
12:00〜 DUST TO GLORY
13:50〜 CLOSER TO THE EDGE マン島TTライダー
15:45〜 ON ANY SUNDAY -THE NEXT CHAPTER
■チケット料金/前売 2000円、当日 2500円
※チケット購入は以下のリンク(チケットぴあ)から

http://t.pia.jp/pia/event/event.do?eventCd=1553248

■場所/渋谷ユーロライブ (東京都渋谷区円山町1-5 KINOHAUS 2F)
■主催配給/レイドバック・コーポレーション
■協力/ウィック・ビジュアル・ビューロウ、キングレコード、ポニーキャニオン

上映作品


12:00〜
『DUST TO GLORY』 ダスト・トゥ・グローリー
砂塵の果てにある栄光をつかみ取れ!荒野を1,000マイル走り続ける、過酷で美しいオフロード・スプリントレース。メキシコの西側に位置するバハ・カリフォルニア半島。ここに世界各国から車、バギー、オートバイに乗った怖いもの知らずの冒険者たちが集まってくる。目指すのは、半島の端から端まで不眠不休で走りきる世界最長のノンストップレース「バハ1000」だ。このレースの魅力を余すところなく伝えるために、カメラ50台以上、ヘリコプター4機、そして約90人の製作陣。撮影したフィルムの総時間は200時間以上!そして完成したのが『ダスト・トゥ・グローリー』だ。
■監督/デイナ・ブラウン( 『ステップ・イントゥ・リキッド』)
■出演/マイク“マウス”マッコイ、ジミー・バッサー、ロビー・ゴードン、ジョニー・キャンベル、ライアン・アルシエロ、アラン・フルーガー、J.N.&ジミー・ロバーツ、マリオ・アンドレッティ、チャド・マックィーン、スティーブ・マックィーン
■その他/2005年、アメリカ映画、99分、カラー


13:50〜
『CLOSER TO THE EDGE マン島TTライダー』 クローサー・トゥ・ザ・エッジ
それは比類なき、世界で最も刺激的なバイクレース。世界で最も歴史のあるバイクレース・マン島TT。時速320kmを超える肉薄した接戦を繰り広げ「これが最後のレースになるかもしれない」と思いながら限界へと挑戦する。超個性派ライダーのガイ・マーティンを筆頭にレースとトップライダー達を追い、そのドラマ、緊張、迫力、悲劇の全てを映し出す。生と死、スピードの限界、選択の自由、、、様々な境界線の狭間で、TTでの勝利だけを渇望し、全てをかけてレースに臨むライダー達が、生きることの意味を教えてくれるヒューマン・ドキュメンタリー。
■監督/リチャード・デ・アラグエス
■ナレーター/ジェレッド・レト
■出演/ガイ・マーティン、ジョン・マクギネス、マイケル・ダンロップ、コーナー・カミンズ、イアン・ハッチンソン
■その他/2011年、イギリス映画、103分、カラー


15:45〜
『ON ANY SUNDAY -THE NEXT CHAPTER-』 オン・エニー・サンデー ザ・ネクスト・チャプター


伝説の映画「栄光のライダー (原題『ON ANY SUNDAY』)」が甦る!モーターサイクルの世界を探険するドキュメンタリー映画最新作。描かれたのは、アドレナリンと情熱、二輪車にかけた人生を追求する人々である。『ステップ・イントゥ・リキッド』『ダスト・トゥ・グローリー』が高く評価されたデイナ・ブラウン監督が、父であるブルース・ブラウン監督( 『エンドレス・サマー』『栄光のライダー』)とチームを組み、人間性やスリル、刺激に満ちたバイク・ライディングという世界共通の文化に深く切り込んだ一作である。
スティーブ・マックイーン主演の『栄光のライダー』(原題『On Any Sunday』1971年)は、モーターサイクルの歴史に1ページを加えた。『ON ANY SUNDAY ‒THE NEXT CAPTER-』は、伝統を守り、それを次の世代へと渡す映画と言えるだろう。過去40年で世界や我々の生活には大きな変化があった。しかし、ライディングへの情熱が変わることは決してないのだと思わされる作品だ。
■監督/デイナ・ブラウン
■その他/2014年、アメリカ映画、90分、カラー

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