画像: 広々とした敷地が富士山を背景に広がる「イーハトーブの森」

広々とした敷地が富士山を背景に広がる「イーハトーブの森」

関東のライダーにとって富士山の周辺は絶好のツーリングスポットだ。富士山の南側は御殿場から箱根へ通じ、山中湖周辺は観光地としても開けている。一方、北側は富士五湖の中でも神秘的な西湖や本栖湖がひっそりと溜まっていて、いまでも富士の深い自然を感じることができ、南側とは全く違った風景を楽しませてくれる。

画像: 県道71号沿いにある看板が目印。

県道71号沿いにある看板が目印。

中央道の河口湖ICを出て国道139号から富士山の北側へ。鳴沢村の消防署を左に入る県道71号は、青木ヶ原で有名な富士の原生林をつらぬいて、富士宮方面へぬける気持ちのいいツーリングルートだ。このあたりは朝霧高原とよばれ、本栖湖や西湖を見下ろすこともできる。その県道71号のちょうど真ん中あたりに「ライダーズトレックランド朝霧高原 イーハトーブの森」はある。

画像: 気持ちのいいカフェが併設されたオフロードバイクパーク。

気持ちのいいカフェが併設されたオフロードバイクパーク。

「イーハトーブの森」はカフェを併設したオフロードバイクパークで、オートキャンプを楽しむ事もできる。富士の裾野に広がる広大な敷地を、オフロードバイクで思いおもいに走ってトレックライドができる施設だ。

画像: この日はあいにく雲が多かったが、富士山の頂上を望むことができた。

この日はあいにく雲が多かったが、富士山の頂上を望むことができた。

画像: 目の前にオフロードパークが広がるカフェテラス。

目の前にオフロードパークが広がるカフェテラス。

晴れた日ならカフェのテラス席から、目の前に富士山がド〜ンとそびえる光景を眺めることができる絶好のロケーション。標高1000m近い高原は、真夏でも清々しい風が心地いい。これからの季節なら一足先に深まってゆく秋の気配を感じることができるだろう。

画像: ランチメニューの一番人気はカツカレー(972円 税込)

ランチメニューの一番人気はカツカレー(972円 税込)

画像: ボリューム満点のポークジンジャー(ライス、みそ汁、香物付き:972円 税込)

ボリューム満点のポークジンジャー(ライス、みそ汁、香物付き:972円 税込)

ツーリングランチにもオススメの充実したランチメニュー

ランチタイム(11:00〜14:00)のメニューも充実している。一番人気のカツカレーはルーが牛乳でじっくり煮込まれていて、クリーミーながら様々なスパイスがきいたコクのある味わいだ。他にもポークジンジャーなど、ボリューミィーなメニューも揃っていて、腹ぺこライダーにも大満足な内容だ。

県道71号から入ってすぐの「イーハトーブの森」は道路も整備されているので、オフロードライダーならずとも、富士をツーリングするオンロードライダーにとっても、ランチスポットや休憩のカフェとしてオススメだ。ロードサイドの飲食店とは違いランチやお茶をいただきながら、テラスの前に広がるオフロードパークを走るライダーたちを眺めるのは飽きることがない。

画像: カフェの目の前の広場に設置されている様々なオフロードセクションを楽しむライダーたち。

カフェの目の前の広場に設置されている様々なオフロードセクションを楽しむライダーたち。

画像: トライアルバイクのための人工セクションも多数用意されている。

トライアルバイクのための人工セクションも多数用意されている。

オフロードライダーにはパラダイスのようなパーク

オフロードバイクパークである「イーハトーブの森」はトレックランドというだけあり、モトクロスやエンデューロができる施設ではない。トレールバイクやトライアルバイクで、自然のままの敷地を自由にトレッキングできるように設計されているのだ。

カフェの前に開けたスペースはちょっとしたスペシャルステージとなっていて、トレールバイクでも楽しめる人工セクションから、本格的なトライアルバイクでチャレンジするためのセクションが多数設置されている。さらに施設の周辺に広がる森の中には、バイクで走れる獣道が縦横に走っていて原生林の中をトレッキングすることもできる。

画像: よく整備されていて快適なキャンプサイト。

よく整備されていて快適なキャンプサイト。

オートキャンプやツーリングキャンプでも快適なキャンプサイト

「イーハトーブの森」にはよく整備されたキャンプサイトも用意されている。炊事施設はもちろんのこと、カフェにあるウォシュレット付きトイレ(!)も利用できるので、そこらのオートキャンプ場より快適ではないだろうか。オフロードバイクをトランポで運んできて、日ながトレックライドで心地いい汗をかいて、夜はオートキャンプを楽しむという。ライダーにとってはなんとも贅沢な週末を楽しむことができるのだ。

画像: ご夫婦で経営されているアットホームな雰囲気も魅力だ。

ご夫婦で経営されているアットホームな雰囲気も魅力だ。

柏 秀樹さんが監修したトレックランド「イーハトーブの森」

イーハトーブの森は秦 真一さん・妃富さんのご夫婦で経営され、アットホームな雰囲気も魅力だ。「オープンしたのは2009年です。長く住んでいた富士山を目の前に望むこの敷地で何かできないかと考えはじめ、私自身バイクが好きだったことから、知り合いを通じてバイクジャーナリストの柏 秀樹さんに相談したのがはじまりです。柏さんのアドバイスでオフロードバイク初心者から中級者が楽しめる、トレックランドという発想でここをはじめることとなりました。利用してくださるオフロードライダーの方たちの意見を取り入れて、楽しんでいただけるトレックランドになるよういまも工夫しています。なのでまだまだ進化の途中というところですね」。この日も秦さん自らパワーショベルを運転してコースを造成していた。

画像: オンロードバイクでのキャンプツーリングにも格好のスポットだ。

オンロードバイクでのキャンプツーリングにも格好のスポットだ。

オンロードライダーにも新しいバイクライフが開けるかも

なにを隠そう私は「イーハトーブの森」のヘビーユーザーだ。取材でうかがったこの日も、Kawasaki Z1000Jにキャンプ道具を積んでちょっとしたキャンプツーリングを楽しんだ。土木整備に余念がない日本では、オフロードバイクが楽しめる場所が少なくなっている。モトクロス場やトライアル場などは全国各地にあるが、競技に特化している場所も多いので一般的にはハードルが高いのも事実だろう。そんな中でトレックランドというコンセプトはあまり例のない施設ではないだろうか。

林道ツーリングでもない。モトクロスコースを走るのでもない。ありのままの自然を感じながら思いおもいに走る。「イーハトーブの森」はオフロードバイクを楽しむ新しいスタイルを提供しているといえるだろう。いや、オンロードバイクで訪れても満喫できるので、あらゆるバイク乗りにドアが開いているといえる。ロードバイクで走ってきて、コーヒーを飲みながらオフロードライダーが楽しんでいる姿を眺めていたら、ロードオンリーだったあなたもオフロードを試してみようかなと思うかもしれない。その思いつきからあなたのバイクライフが、さらに楽しいものへと広がることとなるのです。

「朝霧高原 イーハトーブの森」
住所:山梨県 南都留郡富士河口湖町富士ケ嶺340
電話番号:090-1092-1736
営業時間:09:00 ~ 16:00
定休日:毎週月曜日(月曜日が祝祭日の場合は火曜日定休になります)
クレジットカード:利用不可
禁煙席:喫煙席あり
駐車場:駐車場あり
洗車場:無料
エアーコンプレッサー:無料
その他:ご要望があれば定休日でも営業いたします。
走行料金:1日/2,500円(9:00〜16:30)・半日/1,500円(3時間)
※1台につき1名様の料金です。1台に複数乗車される場合は、2人目から、1名様につき500円引きとなります。
※スクールやツーリングイベントなどでご利用される方は別途ご相談下さい。

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