9.11同時多発テロ以降、対イラク、アフガニスタンの一掃を目論み、軍事開発されたドローンと、ドローン操縦士の日常に焦点を当てた現代のアメリカにおける戦争の知られざる真実を暴きだした問題作「ドローン・オブ・ウォー(原題:GOOD KILL)」。主演のイーサン・ホークがドローン爆撃の指令に葛藤する姿を収めた本作の新予告映像と新ビジュアルが解禁された。
画像: クリック1つで爆弾投下する兵士。そのとき妻は?10月1日公開、話題の映画「ドローン・オブ・ウォー」

先日ご紹介した「ドローン・オブ・ウォー」公開まであと約1ヶ月。ニュース等でドローンについて報道される機会が増えた今、絶好のタイミングでの公開となる。

今回新たに解禁された映像では、標的の近くに非戦闘員がいるにも関わらず攻撃を指示する上官に従って、ドローンコックピットから1万キロ以上離れた標的に次々と爆撃を行うトミー・イーガン(イーサン・ホーク)の葛藤する姿が映し出されている。

画像: 原題にもなっている「GOOD KILL」の一言。 youtu.be

原題にもなっている「GOOD KILL」の一言。

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予告にもあるように、異国への攻撃は淡々と、そして何度も繰り返し行われる。

「発射準備よし」
「マスターアームオン、発射態勢・・・3, 2, 1 発射」
「グッドキル(一掃した)」

そんな冷酷な"流れ作業"が行なわれているのは、アジアでも中東でもなく、ラスベガスの基地に設置されたコンテナ内だ。

自分の愛する人が、ドローン操縦士だったら?

主役・トミーは一日の任務を終えると、車でラスベガスの歓楽街を通り抜けて、整然と区画された住宅街のマイホームへ帰り、美しい妻モリーとふたりの幼い子供との生活に舞い戻る。

はたから見ると、「家族もいることだし、現地に赴くよりよっぽどいい」と思うかもしれない。
本作監督であるアンドリュー・ニコル氏もインタビュー内でこう答えている。
「ドローン空爆は戦争における"最悪の中では一番マシな選択肢"だと言われてきた。」

しかし、戦場に赴かずしてドローン操縦士となりPTSDに苦しむことになるトミー。

自分の愛する人が操縦士だったら、どうするだろう?
監督はこうも言った。「(ドローン空爆について)そこには正しい答えなんてない。(中略)誰も遺体袋で帰還する兵士を見なくて済む。ただ、そうすべてが上手くいくわけではないんだ。」

作中では、モリーの浮気を疑ったことをきっかけに、日頃から夫への不信感を募らせていた彼女から罵声を浴びせられ、トミーは逆ギレしてベッドルームの鏡を拳で叩き割ってしまう。勢いそのままに、家を飛び出してしまうトミー。その時モリーは・・?

日常と非日常の交差

クリックひとつでミサイルを発射する爆撃は、まるでゲームのように現実感が欠落している。しかしながら、標的は紛れもなく「人間」だ。

"家庭"という日常と"戦場"という非日常を行き来するトミー。
じわじわと、静かに、かつ確実に迫ってくる混乱をリアルに描き出した「ドローン・オブ・ウォー」。

現代を生きるすべての人にご覧いただきたい。

映画『ドローン・オブ・ウォー』予告編

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『ドローン・オブ・ウォー』
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公開日時:10月1日(木)〜
上映場所:TOHOシネマズ六本木ヒルズほか全国ロードショー
公式サイト:www.drone-of-war.com
配給:ブロードメディア・スタジオ
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監督/脚本:アンドリュー・ニコル 『ガタカ』『TIME/タイム』
製作:ニコラス・シャルティエ 『ハート・ロッカー』
出演:イーサン・ホーク 『6才のボクが、大人になるまで』
   ブルース・グリーンウッド ゾーイ・クラヴィッツ他

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