増加する童貞と処女

夕方にはビールが欲しくなる季節が近づいている。最近では日本でも様々なベルギービールが飲めるのが嬉しい。ところでこのベルギービールは実に様々な銘柄が存在しており,日本で言う地ビールのようにベルギーのあちこちにある。その理由は修道院の経営をまかなうためにビール作りが認められており昔から貴重な財源だったということにある。

修道院の話題を持ち出したのは驚愕的な調査結果を目にしたからなのだが,なんとGQの調査で男性4人に1人が童貞という結果が出た。多少調査手法に問題があったとしても昨今の状況からして増えていることは間違い無いだろう。この状況はもはや日本が修道院化しているのでは無いかと考えるほどである。

修道院に入る人は神に仕えるため自ら望んで厳しい戒律の世界に飛び込む。当然ながら婚姻や性交渉は禁止されている。しかし,今の日本では望んでいないのにまるで修道士,修道女のような生活を送っている若者や中年が増加している状況だ。

そんな数字に衝撃を受けたのもつかのま今度は政治家が「性教育は結婚してから」と修道院のシスターの教えのようなメッセージが追い打ちをかける。

もはや日本の性的閉鎖性は少子化どころの問題では無い。生殖行為そのものが国から無くなるのでは無いかと憂うほどだ。

宗教とマルサスの人口論

有名なマルサスの人口論など。人類は食糧生産と人口増加の問題に長い間苦しんできた。そのため子供をむやみに増やさないことと政治的安定を作るために宗教的価値観により,性行為を家族に限定するモデルを生み出した。キリスト教はローマ帝国以降もっとも社会的価値観の規範作りにも成功した宗教とも言えるだろう。しかしユダヤ教から派生したイスラムが男性が戦争で少なくなった事情などから一夫多妻を認めている通りその時代の状況に価値観は左右される。

日本が不幸なのはもともと森羅万象を神とするベースがありながら明治維新のキャッチアップ戦略と戦後に敗戦という形で米国文化を無条件に賛美することでキリスト教的道徳感が広く浸透してしまったことと,勤勉にお国のために命を捧げるか,会社のために人生を捧げる形で退廃的快楽的な価値観を悪としてしまう流れは長く続いた。

クールジャパン戦略の鍵は退廃主義

しかしもはやキャッチアップ戦略は終わり,クールジャパンなクリエイティビティが国力として求められる時代。我々の創造性の源は退廃的に人間としての快楽を追求することを忘れてはいけない。

かのゴッホをはじめジャポニズム旋風の象徴でもある浮世絵は春画とセットであったことを否定できるものはいないだろう。浮世絵師が修行し,生計をたてるためにも春画は重要な存在だった。春画を否定し,浮世絵だけを素晴らしいという考えは間違っている。

修道女のように生きている日本女子達に背徳の快楽を教え,エロスを解放することこそが退廃紳士達の使命でもある。その中からクールジャパンの文化は元禄百花繚乱のように花開くのである。いまこそ立ち上がる時が来たと言えるだろう。諸君達の口説きは今こそ日本のためだという自信を持ってよいのだ。

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