2050年カーボンニュートラルの達成のために、世界の2&4メーカーは製品であるクルマやオートバイを脱炭素化するだけではなく、その生産現場である「工場」も脱炭素化を目指すという取り組みが、世の中から求められています。ヤマハ発動機株式会社は「ヤマハ発動機グループ環境計画2050」を昨2021年7月に発表していますが、海外を含む自社工場における目標達成時期を、2035年へと前倒しすることを6月28日に発表しました!

ガンガン前倒し!! ヤマハの意気込みを強く感じさせますね

昨年の7月19日、ヤマハは2018年策定の「ヤマハ発動機グループ環境計画2050」のCO2排出量削減目標を見直していますが、さらに今年も見直しを行うこととなり、海外を含む自社工場における目標達成時期を、リミットとして設定される2050年から15年早い2035年へと前倒しすることを明らかにしました。

この新しい目標を達成するために、ヤマハはエネルギー使用量を最小限に抑え、クリーンエネルギーに頼ることを中心とした取り組みを推進する、と述べています。見込みとしては、海外を含む自社工場の生産活動におけるCO2排出量は、なんと2035年に92%削減(2010年比)になるとか! なお残るCO2排出量は、国際的に認められた手法でオフセットを行い、最終的に工場のカーボンニュートラルを達成する計画とのことです。

“最少化” ~理論値エナジーと工程革新を推進~

global.yamaha-motor.com

“クリーン化” ~再エネ導入と化石フリーを推進~

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CO2削減のロードマップと手法を表した図。2010年を基準に、-92%のCO2削減を果たし、残りの8%は国際的に認められた方法でオフセットする・・・という計画です。

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脱炭素化社会の時代にも、日本勢はガチ勝負を挑んで勝って欲しいです!

近年国内では、2050年カーボンニュートラルに関連するEVへの注目度の高まりは、自動車業界の覇権奪取を目論む諸外国の企み・・・としてとらえ、EVはICE(内燃機関)技術やハイブリッド技術で他国をリードする日本を、潰すための方策みたいに敵視する論が巷には氾濫しています。

しかしグローバル資本主義の今の世の中で、EVに限らず「何か」がゲームチェンジャーとなり、それが自国自動車産業優位化の尖兵になることを期待するのは、ある意味で当たり前の考えであるといえるでしょう。かつて諸外国が作ったルールの「土俵」に臆することなく上がり、その「土俵」で正々堂々と勝利したことが、戦後の日本自動車産業の多くのサクセスストーリーとして語り継がれるようになったことは周知のとおりです。

静岡・磐田のヤマハ本社。

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この度のヤマハの「前倒し発表」は、脱炭素化社会の時代でもヤマハが自動車産業のリーディングカンパニーのひとつであり続けることへの、意思表明のようにも思えます。そんな憶測はさておき、再生可能エネルギー活用と省資源化を図ることは、ダイレクトに地球環境に優しい方針であることには疑いの余地はないです。この調子で、さらなる「ヤマハ発動機グループ環境計画2050」の前倒しを期待したいですね! 簡単なことではないことは、重々承知しておりますが・・・(苦笑)。