COVID-19の世界的流行により、様々な面で影響を受けることになった今年のMotoGPですが、11月22日決勝のポルトガルGPを終え、なんとか無事にすべてのスケジュールを消化できました。Moto3クラスでは小椋藍(ホンダ)が2009年以来となる日本人王者になるか・・・に注目が集まっていましたが・・・。

小椋藍は、トニ・アルボリーノ(ホンダ)と同点でランキング3位

ランキング首位のアルベルト・アレナス(KTM)に対し、2位の小椋は8点差、3位のT.アルボリーノが11点差で迎えた最終決戦!! タイトル獲得の可能性があるのは、この3人のみでした。

決勝レースは、KTMのラウル・フェルナンデスが首位を独走。その後方で2位集団が競り合いを演じる展開になりました。そしてフェルナンデスは快走を続け、2位デニス・フォッジャに5.810秒もの大差をつけ見事優勝しました。

一方、タイトル争いの主役たちは・・・2位集団にいた小椋は、次第にポジションを落とし8位でゴール。自身は検査陰性ながら、濃厚接触者として第11戦アラゴンGPを欠場した悲運のアルボリーノは5位。そして12位でゴールしたアレナスが、合計174点で今年度Moto3王者になりました!

今シーズン3勝し、2020年度Moto3王者に輝いたA.アレナス(KTM)。

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アルボリーノと小椋はともに170点で並びましたが、優勝回数の差でアルボリーノがランキング2位、小椋が3位という結果になりました。小椋がタイトル獲得できなかったのは残念ですが、久々にGPで日本人がタイトル争いを演じ、多くの日本のファンを楽しませてくれたことに感謝したいです。

ホンダの小椋藍(79番)は8位で惜しくもタイトル獲得ならず・・・。来シーズンはMoto2クラスに舞台を移し、新たな戦いに挑みます!

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MotoGP2020 Moto3クラス ランキング
1 75 A.アレナス KTM 174
2 14 T.アルボリーノ Honda 170
3 79 小椋藍 Honda 170
4 25 R.フェルナンデス KTM 159
5 13 C.ヴィエッティ KTM 146
6 5 J.マシア Honda 140

Moto2はワイン・ガードナーの息子、レミーが初優勝!

Moto3クラス同様、最終戦までタイトル確定が持ち越しだったMoto2クラスの決勝は、ポールポジションスタートのレミー・ガードナーが好スタート! その後、タイトルの可能性を持つルカ・マリーニが前に出て、同じくタイトルの可能性を持つサム・ロウズがガードナーとともにマリーニを追うことになります。

そして首位を奪い返したガードナーは、両者を退け見事最終戦で初優勝を記録。マリーニ2位、ロウズ3位、そしてタイトルの可能性を有していたマルコ・ベゼッキが4位と続きましたが、5位でゴールしたエネア・バスティアニーニがポイント差を守り切り、2020年度Moto2クラス王者に輝きました!

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MotoGP2020 Moto2クラス ランキング
1 33 エネア・バスティアニーニ KALEX 205
2 10 ルカ・マリーニ KALEX 196
3 22 サム・ロウズ KALEX 196
4 72 マルコ・ベツェッキ KALEX 184
5 88 ホルヘ・マルティン KALEX 160
6 87 レミー・ガードナー KALEX 135

KTMのM.オリベイラが地元レースで完勝!! そして混戦のコンストラクターズタイトルは、13年ぶりにドゥカティが獲得!!

MotoGPクラスは、初ポールポジションからスタートしたミゲール・オリベイラ(KTM)が、リーダーを譲ることなくそのまま優勝! キャリア2勝目を記録しました! フランコ・モルビデリ(ヤマハ)とジャック・ミラー(ドゥカティ)の2位争いは、最終周で前に出たミラーが制し、モルビデリが3位となりました。

ポールポジションからスタートし、リーダーの座を守り切り完勝で今シーズン2勝目を記録したM.オリベイラ(KTM)。

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F.モルビデリ(ヤマハ)を追うJ.ミラー(ドゥカティ)。

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ヤマハがMSMAプロトコル違反で50点を失ったことで、混戦となったコンストラクターズタイトルは、ドゥカティが221点で獲得! これは2007年以来、2度目の栄冠となりました。

以下ヤマハ204点、スズキ202点、KTM200点、ホンダ144点、アプリリア51点の順になりました。なおホンダは結局シーズン未勝利に終わりましたが、これはGP復帰初年度〜3年目の1979年、1980年、1981年・・・4ストロークのNR500で挑戦した3年間以来の未勝利シーズンとなりました・・・。

なおチームタイトルは310点でチーム・スズキ・エクスターが獲得し、スズキがライダータイトル合わせて2冠となりました! 2位はヤマハのMSMAプロトコル違反で37点を失うものの、248点と積み上げたペトロナスヤマハSRT。なお同チームは昨年に続き2度目となる、インディペンデントのチーム及びライダーの2冠を獲得しています。そして3位には222点で、今年大躍進したレッドブルKTMファクトリーレーシングが入っています。なおルーキー・オブ・ザ・イヤーは、KTMのMotoGPクラス初優勝 & 南アフリカ人ライダーとして初の最高峰クラス優勝を記録したブラッド・ビンダーが受賞しました。

まだまだCOVID-19の世界的流行は収束の兆しを見せませんが、2021年度は今よりも状況が改善し、安心してMotoGPが楽しめる世の中になっていることを期待したいですね(日本GP開催も!)。

MotoGP2020 第15戦ポルトガル 決勝
1 M.オリベイラ Red Bull KTM Tech 3 KTM 41'48.163
2 J.ミラー Pramac Racing Ducati +3.193
3 F.モルビデリ Petronas Yamaha SRT Yamaha +3.298
4 P.エスパルガロ Red Bull KTM Factory Racing KTM +12.626
5 中上貴晶 LCR Honda IDEMITSU Honda +13.318
6 A.ドヴィツィオーゾ Ducati Team Ducati +15.578

MotoGP2020 MotoGPクラス ランキング
1 36 J.ミル Suzuki 171
2 21 F.モルビデリ Yamaha 158
3 42 A.リンス Suzuki 139
4 4 A.ドヴィツィオーゾ Ducati 135
5 44 P.エスパルガロ KTM 135
6 12 M.ビニャーレス Yamaha 132
7 43 J.ミラー Ducati 132
8 20 F.クアルタラロ Yamaha 127
9 88 M.オリベイラ KTM 125
10 30 中上貴晶 Honda 116
11 33 B.ビンダー KTM 87
12 9 D.ペトルッチ Ducati 78
13 5 J.ザルコ Ducati 77
14 73 アレックス・マルケス Honda 74
15 46 V.ロッシ Yamaha 66
16 63 F.バニャイア Ducati 47
17 41 A.エスパルガロ Aprilia 42
18 35 カル・クラッチロー Honda 32
19 6 ステファン・ブラドル Honda 27
20 27 I.レクオナ KTM 27
21 38 B.スミス Aprilia 12
22 53 T.ラバト Ducati 10
23 51 M.ピッロ Ducati 4
24 82 M.カリオ KTM 0
25 32 L.サバドーリ Aprilia 0